年度始めや新生活がスタートしてからしばらく経って落ち着いた頃なのに、最近なんとなく体がだるかったり、気分がすぐれなかったりしませんか?4月からの新生活が始まり1ヶ月ほど過ぎた時期は五月病に注意が必要な時期です。
さらに、1ヶ月後には不快指数の高いジメジメした梅雨も控えています。本格的なケアが必要になってしまう前に、気候が良く過ごしやすいうちに、食べもので予防しましょう。
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なぜ五月病になってしまうの?
5月は新年度が始まったことによる環境の変化や朝晩の気温差などで自律神経が乱れやすい時期です。
また、3月までの年度末から4月中の年度始めに保っていた緊張感が薄れて、新しい環境に慣れてくる時期にあたるのが5月です。
落ち着いてきた頃に、これまでの緊張状態によるストレスや疲労の蓄積が原因で自律神経のバランスが乱れやすくなります。その影響により、体のだるさが出たり、気分がすぐれなくなったり、不眠などの睡眠障害が出てしまい、心身にマイナートラブルが起きやすくなってしまうのが五月病です。
五月病には「幸せホルモン」のセロトニンに注目
五月病の予防には、早い時期からストレスや疲労を溜め込まないようにしてリラックスするなど生活習慣に対していつも以上に気を付けることが大切です。
様々な対処方法がありますが、今回は目に見えないホルモンに着目してみましょう。
脳には数多くのホルモンが分泌されており、身体を正常に保つための様々な作用があります。そのなかでも、セロトニンは「幸せホルモン」のひとつとして知られています。神経伝達物質のひとつで、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを良い状態に保つために必要なホルモンです。神経伝達物質セロトニンの分泌が滞ると、気持ちが沈みやすくなってしまい五月病の原因のひとつとなってしまうのではないかと考えられています。
また、ホルモンは多くが脳に関連していますが、セロトニンは腸からも分泌されることが分かっています。そのため、腸内環境を整えることや食生活も大切なケアと考えることができます。
セロトニン分泌のためにオススメな食べもの
セロトニンの分泌を促すためには、必須アミノ酸であるトリプトファンが入った食品がオススメです。必須アミノ酸は体内では合成することができないため、食べものから摂る必要があります。
五月病のケアで摂りたい食べもの
納豆や味噌、ヨーグルトはトリプトファンが入っていることに加えて発酵食品であることから特に意識して食べましょう。漬物は、セロトニン生成にも関わるビタミンB群を多く含む糠漬けがオススメです。
- 大豆製品 (豆腐・納豆など)
- 発酵食品 (納豆・味噌・醤油・ヨーグルト・漬物など)
- 乳製品 (牛乳・チーズ・バターなど)
- 魚 (カツオ・マグロなど)
- ナッツ類 (くるみ・カシューナッツ・アーモンドなど)
セロトニンは「睡眠ホルモン」にも影響
セロトニンは幸せホルモンのほか、「睡眠ホルモン」であるメラトニンの元としても知られています。メラトニンは1日のリズムをつくる体内時計を司り、睡眠と覚醒のバランスを整えます。サーカディアンリズムとも呼ばれており、朝起きて、日中活動し、夜に睡眠をとるというリズムをつくりだして健康的な生活の基本となっています。
そのリズムには、日光が欠かせません。太陽の光を浴びることで朝と夜を身体が理解し、朝の目覚めから夜の就寝までに必要な自律神経のリズムをつくりだします。
そのため、積極的に外出をして、日光を浴びてセロトニンの分泌を促して質の良い睡眠をとることも五月病には有効であると言えます。家に居ることが多くなった今、特に意識して窓の近くやベランダなどを利用して朝の日の光を浴びるようにして気分の落ち込みを防ぐようにすることも大切です。
お茶を活用してリラックスもおすすめ
五月病を予防するために自律神経やホルモンバランスを整えるには、毎日の生活の中でストレスや緊張をおさえることが大切です。気候が良く過ごしやすいこの時期に、身体に美味しいお茶で、お食事タイムやティータイムにリラックス。美味しく食べて飲んで心身ともに健康的な毎日を送りましょう。
黒人参茶[リラックス]
スーパーフード・黒人参にレモングラスとアロエをブレンド。夜のグッスリに。
ライター / 鍼灸師・CAP(仏エステ国家資格)・CIDESCO(エステSPA国際資格)取得
東洋の医学と西洋の美容を軸に、日本とフランスで鍼灸やエステ、化粧品など様々な分野に従事。
健康・美・多様性をテーマに幅広く活動中。40ヵ国以上訪れた経験あり。