こんにちは。リフェットセレクトの上田です。
前回から始まりました、黒人参茶やゴールデンラテなどのnatoha(ナトハ)商品を扱っていただいているお店をご紹介していくコラム「natoha(ナトハ)のある風景」
natoha(ナトハ)のどんな商品が扱われているかはもちろん、そのお店のこだわりポイントなども一緒にご紹介していきます!
CONTENTS
沖縄・那覇市のギャラリー&カフェ「うちなー茶屋&ギャラリー ぶくぶく」さん
沖縄の方言で「焼き物」を意味する「やちむん」。昔ながらの石畳や赤い瓦の建物が続く「やちむん通り」には窯元や店舗が連なります。そんな那覇市のやちむん通りに位置する「うちなー茶屋&ギャラリー ぶくぶく」の店長・島袋さんと田中さんにお話をお伺いしました!
上田:まずはお店のご紹介をお願いします。
島袋:うちなー茶屋&ギャラリー ぶくぶく と申します。
上田:あれ?私以前こちらの近くのカフェでぶくぶく茶を飲んだことがあるのですが。。
島袋:そのお店とは別なんですが、実はそのぶくぶく茶を出していたカフェが閉店となり、オーナー同士が知り合いだった関係で「ぶくぶく茶を引き継ぎますよ」という流れでメニューとしてぶくぶく茶を出すことになったんです。
お店はギャラリースペースとカフェスペースを併設しており、ギャラリーでは琉球の工芸品(主にやちむん)などを扱っています。
上田:入り口のシーサーや店構えもそうですが、店内には琉球の昔の掛け軸(?)や琉球の織物、やちむんがたくさんあって、「上質な沖縄文化」に触れることができそうな空間ですね。
沖縄の歴史を伝えられるようなお店でありたい
上田:カフェの一番人気メニューは店名の通り「ぶくぶく茶」だと思いますが、ぶくぶく茶って実際どんなお茶なのでしょうか?
島袋:まずぶくぶく茶の流派は大きく分けて2つ(保存会とあけしのの会)あり、ベースに使うお茶や歴史的背景への解釈も流派によって違います。
私たちが所属している「あけしのの会」の考えるぶくぶく茶は、琉球王朝時代に冊封使(中国からの使節)などを迎える時の、おもてなしのために上流階級の人たちが飲んでいたとされています。
田中:炒った玄米の煮汁を使って泡立てていくのですが、お水は硬水でなければ泡立たないんですよ。(昔は沖縄の水道水は硬水だったそうです)
泡をしっかり出すのは時間がかかるので、普段は厨房で泡立ててお出ししていますが、お客様からのリクエストで(店内が落ち着いていれば)テーブルで泡立てることもありますよ。
上田:流派までできるほど、沖縄の方にとっては意味のある貴重な飲み物なんですね。目の前で泡立てていただくのだけでも圧巻ですが、お茶の道具のサイズにも驚きました。大きいですね!
田中:これらの道具は全てぶくぶく茶に使われる専用の茶道具なんですよ。
上田:なるほど。
“仕事”から”好き”になった「やちむん」
そして、ギャラリースペースを見せていただいていて、クラシカルな”the やちむん”といったものから「こんなやちむんもあるんだ」というような現代的なものまで、幅広く揃えられている印象ですが、どのようにセレクトされているんですか?
島袋:作家さんの作品を販売させてもらっていますが、全てスタッフが自分たちで探してきたものを扱っています。まずは自分たちが「欲しい」とならないと売れないので。
ただそうなるとスタッフみんながすっかりやちむんを好きになってしまい、今では買い付けに行きながら自分たちの分もたくさん買っています笑
上田:たしかに。自分が良さを感じないとお客さんには勧められないですもんね。島袋さんは今まで焼き物関係のお仕事をされていたんですか?
島袋:いえ、元はホテルマンでした。サービス業に従事していた流れで、飲食やホテルサービス以外のことをやってみたいと思っていたところ、ちょうど店長になるお話があり、手を挙げました。
もともとは焼き物の知識どころか興味もなかったのですが、お店で扱うにあたり勉強したり、職人さんとお話したりするにつれ、どんどん自分もハマってしまいました。
上田:仕事をするにあたって「好き」があると、周りの人にも伝わりますよね。楽しくお仕事をされている様子がお店のインスタからもひしひしと伝わってきています。笑
ちなみに、やちむんにハマった島袋さんが最近オススメする作家さんはいますか?
島袋:陶器作家ヨコイマサシさんという方がやっているcococo工房の作品です。沖縄の紅型(びんがた)と陶器を掛け合わせたやちむんや、ヨコイさんの夢の中を描いた「夢の中シリーズ」なんかも人気です。
やちむんの作家さんは、意外と沖縄県外の方が多いのですが、みなさん沖縄に来てまずはやちむんの工房で修行をして、そこから独立して作品を作られているのですが、個性が出てとても面白いですよ。
上田:県外からきたからこそ、やちむんの魅力を客観的に捉えることができるのかもしれませんね。
“沖縄の健康茶”として黒人参茶を探していた
昨年から黒人参茶、そしてゴールデンラテを扱っていただいていますが、どんなきっかけで知っていただいたのでしょう?
島袋:沖縄の健康茶を何か出せないか、と探していた時にネットで見つけて「これだ!」と思い連絡をしました。もともと黒人参の黒酢をソーダ割りで出していたので、黒人参自体は知っていたのですが、お茶は知らなかったです。
上田:ありがとうございます!味や印象はどうでしたか?
島袋:ハーブティーはもともと好きだったので「おいしい」と抵抗なく飲めました。黒人参の味はそこまで主張しすぎず、でも色にインパクトがあるので透明なティーカップでお客さんに出すようにしています。
ゴールデンラテも県産ウコンを使っていることもあり、メニューに淹れさせてもらっていますが、非常に好評です。
意外と若い男性の方などからも「おいしい!」といったお声をいただいていますよ。
上田:そうなんですね。嬉しいです!!
最後に、今後「うちなー茶屋&ギャラリー ぶくぶく」はどんなお店にしていきたい&なっていくのでしょうか?
島袋:そうですね。ぶくぶく茶ややちむんはもちろんですが、それ以外にも沖縄の伝統や文化を伝えていける場にしたいと思っています。
上田:ありがとうございます!
お話を終えて
自分が観光客だったら「なんかアタリなお店な気がする」とフラリと入りそうな、素敵な佇まいのお店です。
店内は、コンクリ打ちっ放しの床にアンティークの什器、など古いものと新しいものが上手に融合され、なんとも居心地の良い空間。
やちむんはスタッフみんなで買い付けるだけあり、スタッフの方が楽しそうに、活き活きとお話するので、こちらまで楽しくなって&欲しくなってしまいます。
一般的に言われている沖縄の歴史だけでなく、そこから時間を経て進化している「現代の沖縄」も一緒に発信しているようなお店に感じました。いち観光客(?)として、今後の展開が楽しみです!
うちなー茶屋&ギャラリー ぶくぶく
098-943-4811
沖縄県那覇市壺屋1丁目22-35
10:00~18:00(水定休)
https://www.instagram.com/okinawabukubuku/?hl=ja
お召し上がりいただけるメニュー
・黒人参茶
・ゴールデンラテ
リフェットセレクトの店長をしながらnatohaブランドに携わっています。商品開発からブログ更新、お客さまとのコミュニケーションなど、なんでもやっています。高校時代はスイスで過ごし、大学から東京暮らしに。山や自然をこよなく愛する1児の母。静岡出身、上智大学フランス語学科卒。