一日の終わり、ふとお腹が空いてしまうことはありませんか?「寝る前に食べると太る」「眠れなくなる」といったイメージから、我慢する人も多いかもしれません。
しかし、正しい食べ物を選び、適切なタイミングで摂ることで、睡眠の質を高めるサポートにもなるのです。
本記事では、寝る前におすすめの食べ物や避けたいもの、そして質の良い眠りのために心掛けたい食習慣についてわかりやすく解説します。
夜の空腹と上手に付き合うヒントを探していきましょう。
CONTENTS
寝る前の食事はなぜ控えた方がいいと言われているのか

寝る直前の食事が良くないとされる理由は、主に体の消化活動と睡眠の関係にあります。私たちの体は、食事を摂ると胃腸が働き始め、エネルギーが消化に使われます。
しかし就寝時には本来、体を休めて回復させるための時間であり、消化にエネルギーを使うことは、睡眠の質を下げる原因のひとつになります。
また、胃の中に食べ物が残っている状態で横になると、胃酸の逆流や不快感を引き起こすこともあります。こうした理由から、寝る前の食事は控えた方が良いとされているのです。
どうしても空腹が気になる場合は、消化に良くカロリーが控えめな軽食を選ぶことが大切です。
食事のタイミングとしては、就寝の2〜3時間前までに済ませておくのが理想とされています。睡眠を妨げないよう、食事の質と時間には注意が必要です。
睡眠のために心掛けたい食習慣

質の良い睡眠を得るためには、日々の食習慣がとても重要です。
まず、就寝前の食事を避けることに加え、1日を通して規則正しい食事リズムを保つことが大切です。食事のタイミングが不規則になると、体内時計が乱れ、睡眠の質にも影響を及ぼすといわれています。
また、夕食は脂っこいものや刺激の強いものを控え、消化の良い温かい食事を選ぶのが理想です。特にカフェインやアルコールは、寝つきを悪くしたり、深い眠りを妨げたりすることがあるため、夜には避けるようにしましょう。
こうした習慣を意識することで、身体が自然と眠る準備を始め、スムーズな入眠と深い睡眠につながります。
寝る前の空腹時に食べるとよいもの

夜遅くにお腹が空いてしまうことは、誰にでもあるものです。
ですが、そのまま何も食べずに我慢するのもつらく、反対に好きなものを好きなだけ食べてしまうと、翌朝に胃もたれを起こしたり、睡眠の質に悪影響が出たりする可能性もあります。
そんなときに大切なのは、「何を食べるか」という点です。寝る前の軽い食事は、消化の良さやカロリーの控えめさを意識しながら選ぶことが大切です。
また、体を温める食材や、少量でも満足感を得られる食品を選ぶことで、空腹を和らげながら、睡眠への影響を最小限に抑えることができます。
ここでは、寝る前におすすめの食品として「ヨーグルト」「味噌汁」「豆腐」の3つを紹介します。
ヨーグルト

ヨーグルトは発酵食品の一つで、腸内環境を整える働きが期待できる食品です。
たんぱく質やカルシウム、ビタミンB2などの栄養素をバランスよく含んでおり、栄養補給にも役立ちます。カロリーも比較的控えめなので、夜の軽食として適しています。
ただし、甘みの強いフルーツ入りや加糖タイプは、糖質の摂りすぎになる可能性があるため注意が必要です。
夜食に取り入れる際は、「無糖のプレーンヨーグルト」を選ぶのが理想的です。乳酸菌のはたらきで腸の働きが活発になり、翌朝のお通じにもつながるかもしれません。
味噌汁

温かい汁物は、寝る前の体をやさしく癒してくれる存在です。
その中でも味噌汁は、発酵食品である味噌を使っているため、胃腸にもやさしく、体を内側から温める作用が期待できます。
温かさによる安心感が満足感を高めてくれるため、空腹を感じた夜にぴったりの選択肢です。具材には糖質が少ない小松菜や大根、わかめなどを使うと、カロリーを抑えつつ、食物繊維やミネラルも摂取できます。
しっかり煮込めば消化もしやすく、眠りを妨げることもありません。ただ、塩分が高いため、過剰摂取には注意が必要です。
豆腐

豆腐は植物性のたんぱく質を豊富に含み、栄養価が高く、それでいて低カロリーな食品です。大豆を原料とするため消化がよく、胃腸への負担が少ないことも寝る前に向いている理由のひとつです。
さらに、カルシウムやビタミンB1、大豆イソフラボンといった栄養素も含まれており、健康維持にも役立ちます。小腹がすいたときにそのまま食べてもよく、温めてスープや湯豆腐にすることでさらに満足感が増します。
冷蔵庫に常備しておくと、いざというときの夜食に重宝する食材です。
寝る前に控えたい食べ物

寝る前には脂質や糖質の多い食べ物を控えることが大切です。
油っこい食事は消化に時間がかかり、睡眠中も胃腸が働き続けるため、眠りが浅くなってしまうことがあります。スナック菓子や揚げ物、こってり系のラーメンなどは、胃もたれや胸やけの原因にもなるため注意が必要です。
また、糖質の多い甘いものを食べると血糖値が急上昇し、脳が活性化して寝つきが悪くなることもあります。就寝中はエネルギーの消費が少ないため、摂取した糖質が脂肪に変わりやすく、肥満のリスクも高まる可能性があります。
ケーキやチョコレート、クッキーなどのスイーツは、どうしても食べたくなった場合は、夕食後のデザートとして楽しむのがおすすめです。寝る前に食べるよりも、食後に摂取するほうが、血糖値の急上昇を防ぎやすいと考えられています。
参考
タマノイ酢|ヘル酢タスプラス|就寝前でも食べたい!寝る前に食べても良いもの
大正製薬|製品情報サイト|睡眠の質を上げる食べ物
ハウス食品|その夜食ちょっと待った!よい睡眠のために食事ができることとは
まとめ
寝る前に食べるものや食習慣は、睡眠の質に大きな影響を与えます。
就寝直前の食事は消化器官を刺激し、眠りを浅くする原因になりますが、どうしても空腹な場合は、消化に良くカロリーの低い軽食を選ぶことで負担を軽減できます。
また、カフェインやアルコールの摂取を控え、夕食は就寝の2〜3時間前までに済ませるのが理想です。規則正しい食事と睡眠のリズムを保つことで、より良い睡眠環境を整えることができるでしょう。

和歌山の自然に囲まれた田舎で、家事や未就学児の娘たちの育児をしながらライターのお仕事をしているアラフォーママです。家庭菜園を楽しみながら、野菜くずや卵の殻を使って土づくりにも取り組んでいます。忙しい日々の中でも、温かい気持ちを大切にしています。