寒い冬、手足が冷えたままでなかなか温かくならないということはありませんか?
冬だけではなく、暑い夏も冷房の影響を受け「実は年中冷えっぱなし」という方も多いのではないでしょうか。
そのような方には、空調で部屋の温度を調整したり、体が冷えないように着込む工夫をしてみるのも大切ですが、体の中からポカポカ温めるスパイスで「温活」を始めてみましょう。
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冷えやすい方におすすめ!体を温めるスパイスとは?
スパイスというとカレーやエスニック料理のようにスパイシーな印象を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、それ以外にもこの世界にたくさんの種類があります。さらにその中で、冷えた体を温める作用の強いスパイスを今回の記事ではご紹介します。
胃腸は冷えることで働きが落ちてしまいますが、逆に温めることで体の中からポカポカになり、体が元気になります。いつもの料理に少し加えて、体の芯から温められるよう心がけてみましょう!
コショウ(胡椒)
スパイスの代表格と言っても過言ではないコショウ。インドが原産でスパイスの王様とも呼ばれており、15世紀頃からの大航海時代には主要な貿易としてコショウが取引され、当時から非常に大切にされてきたスパイスです。
ピリッとした心地よい口当たりが特徴で、どんな料理にも合う万能スパイスです。コショウに含まれる辛味成分のピペリンには、消化吸収を助ける作用や血行促進の作用があるので、冷えによる消化不良が気になる方にもおすすめです。
ジンジャー(生姜)
お寿司の「がり」として有名な生姜は、日本の料理に欠かせないスパイスですが、古くから多くの国で使用されています。原産は東南アジアですが、中国や日本、アフリカなど多くの国で作られています。乾燥させたものや、その粉末だけでなく、生のスライスやすりおろすなど、用途の幅が広い万能のスパイスです。
生姜の辛味成分であるジンゲロールは温めるとショウガオールに変化し、血流の促進のほか、発汗を促して、体の抹消を温めたり、体の中からポカポカにしてくれます。
ホアジャオ(花椒)
ホアジャオは中国料理、主に四川料理に使われることの多い中国原産のスパイスです。日本でも使われることの多い山椒の一種で、赤い皮が花のようであることから花椒と呼ばれています。
しびれるような感覚のあるスパイスですが、中国語ではしびれるように辛いことをマー(麻)と表現し、麻婆豆腐や麻辣湯のような料理に使用されています。五香粉という、ホアジャオ(花椒)をはじめとする5種類の中華スパイスがブレンドされたスパイスのほか、怪味ソースなどを使うと、手軽に本場のピリッと辛い四川料理を楽しめます。
シナモン(桂皮)
シナモンの原産はインドやスリランカなどで、古くから世界中で使用されているスパイスのひとつです。香り高い風味が特徴で、料理のほかお菓子などにも多く使われています。シナモンの香り成分は、桂皮アルデヒドと呼ばれ消化促進作用があります。また、そのほかにも血行促進のほか、むくみにも良いとされています。
ミルクティーやチャイ、ホットワインに入れたり、煮込み料理や炒め物などにさっとかけたりと、香りも楽しめるポカポカスパイスです。
ターメリック(ウコン)
カレーに使われていることで広く知られているターメリックは、インドが原産で、日本ではウコンとも呼ばれています。春ウコンと秋ウコンに分類されますが、主に秋ウコンが使われています。
主成分であるクルクミンはポリフェノールの一種で、抗酸化、抗炎症作用があり、消化や肝機能の促進も期待できます。ご飯に混ぜて使用するほか、カレーやスープなどに使用するとコクが出て美味しく体の中から元気になります。
クミン
クミンはエジプト原産のセリ科のスパイスで、カレーの風味付けには欠かせないスパイスです。消化促進、抗酸化作用があるとされ、アーユルヴェーダでは胃腸の調子を整えるためにも使われています。鶏肉や豚肉を使った料理の風味付けに、サラダや野菜を使った惣菜などに使うと味に変化がついて美味しく食べられます。
ナツメグ
ナツメグは、インドネシアやマレーシアが原産のスパイスで、ムスクのような香りをする豆という意味があります。日本では一般的にハンバーグに使用されることが多くなっていますが、他のお肉料理やスープなどに少し加えると味が引き締まります。シナモンと同様に、消化促進の作用があるので冷えて胃腸の調子が悪い時におすすめです。
唐辛子
唐辛子は中南米の熱帯地域が原産ですが、一般的に多く使われているスパイスのひとつです。特徴はなんと言ってもその辛さ。スパイスのなかでもトップクラスの辛さで、単調になりがちな料理にアクセントをつけます。
唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、血流を改善して血行促進し冷えの改善に、また、代謝をアップさせる効果が期待できるためダイエット中の方にもおすすめです。ペペロンチーノなのどのパスタのほか、唐辛子を含む七味をうどんや蕎麦に使うことが一般的です。煮物やサラダなど、塩分で味付けする代わりに使用するのもおすすめです。
簡単な冷え対策に!飲み物にスパイスをちょい足し
毎日の料理にスパイスを使うのも良いですが、手軽に取り入れる方法として飲み物にスパイスを入れるのがおすすめです。紅茶など、休憩に飲むいつものドリンクに少しスパイスを加えるだけで本格的な飲み物ができます。スパイスをちょっと足すだけで美味しくポカポカになるおすすめのドリンクをご紹介します。
ペッパーミルク
【用意するもの】
- 牛乳
- 黒糖
- コショウ
【つくりかた】
ホットミルクにコショウと黒糖を入れるだけの簡単ドリンク。
コショウの成分「ピペリン」には血行を良くする効果がありますが、ピペリンそのものを摂るよりも、牛乳と一緒に飲むことで消化・吸収・代謝が増加するとされています。
なんちゃってチャイ
【用意するもの】
- 紅茶
- 牛乳
- シナモン
- クローブ
- 生姜パウダー
【つくりかた】
紅茶に、牛乳とスパイスを混ぜて5分間煮ると簡単チャイの出来上がり。
消化促進と血流促進におすすめです。
スパイスゴールデンラテ (ターメリックラテ)
【用意するもの】
- ゴールデンラテ (粉末)
- 牛乳
- カルダモン
【つくりかた】
マグカップに牛乳を入れ、ゴールデンラテをティースプーン2杯 + カルダモンを2~3振りかけてレンチンするだけ。
胃腸を温める作用のあるカルダモンがゴールデンラテの甘さに加わり、「大人な味」になりますよ。
ホットワイン
【用意するもの】
- ワイン
- シナモン
- クローブ
- 八角
- オレンジ
【つくりかた】
赤ワインにスパイスを入れてレンチンするだけ。
簡単ホットワインを、ヨーロッパのように冬の定番にしてみてはいかがでしょうか。
スパイシーココア
【用意するもの】
- ココア
- 唐辛子
- ナツメグ
【つくりかた】
ココアに唐辛子とナツメグを加えるだけで完成!
いつもの甘いココアにアクセントが加わって体がポカポカになります。
まとめ
今回は「体の中から温める」をテーマに、冷えが気になる方におすすめの温活スパイスをご紹介しました。
冷えは万病の元という言葉があります。アーユルヴェーダはインドやスリランカなど暑い地域で盛んですが、寒くても暑くても体の中から温めるという意識が重要です。
また、いろいろな種類のスパイスを、何からどう使ったら良い分からないという方にも、今回ご紹介したスパイスは使い勝手が良いのでおすすめです。
ぜひ、毎日の生活にスパイスを取り入れて、温活にお役立てくださいね。
ライター / 鍼灸師・CAP(仏エステ国家資格)・CIDESCO(エステSPA国際資格)取得
東洋の医学と西洋の美容を軸に、日本とフランスで鍼灸やエステ、化粧品など様々な分野に従事。
健康・美・多様性をテーマに幅広く活動中。40ヵ国以上訪れた経験あり。