ハトムギ CRD 解説
 2021年12月27日   2022年01月17日

ハトムギというと、スキンケア用品やお茶の原料というイメージがありますが、実はまだまだ一般的には知られていない健康成分が豊富に含まれています。

今回は、30年以上にわたり栄養学を研究し食品原料の製造、販売、輸入を行っている株式会社エル・エスコーポレーションを訪ね、ハトムギや、ハトムギから生まれたハトムギCRDエキスについて、研究開発をする松本聡さんと管理栄養士の川田涼子さんへインタビューしました。

「そもそもハトムギとは?」「どうやって食べられる?」「どんな効果が得られるの?」など、基本の「き」から、今注目のハトムギCRDエキスやその栄養素など、ハトムギ研究の最前線まで伺いました。

江戸時代から日本で用いられていた薬用植物「ハトムギ」

―ハトムギと聞くと、真っ先に美白化粧水やイボ取りなどが思い浮かぶのですが、そもそもハトムギとはどんなものなのでしょうか。

川田さん(以下:川田)「ハトムギは、名前に『ムギ』とあるため、大麦や小麦と一緒にされがちですが、正しくはイネ科の植物で、日本では鳩に似たふっくらした形状が名前の由来と言われています。さかのぼると紀元前1500年頃にはすでにはインドで栽培されていたと考えられています。

日本では江戸時代に薬用植物として中国から入ってきており、ハトムギは民間療法にも広く取り入れられていました。貝原益軒(かいばらえきけん)という儒学者が健康や長寿のノウハウを記した『養生訓』という書物の中では、ニキビやイボとり、母乳を増やすものとして紹介されています。

現在では、お茶として飲まれたり、子実(ヨクイニンと呼ばれる実の中心にある白い部分)が雑穀として食べられたりしていますが、ご存知の通り化粧品や漢方薬の材料としても広く用いられています。以前はタイやインド、中国からの輸入物がメインでしたが、最近では富山県や石川県、岩手県産など、国産のハトムギが手に入るようになりました」

―美容、健康のためにハトムギが用いられていたのは今も昔も同じなのですね。

川田「ハトムギの子実は中医学(漢方)でヨクイニンと言われ、生薬(漢方薬の材料)として数千年も前から人々の健康を支えています。 中国最古の薬物書『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』の中で生薬は、作用の強さによって上薬、中薬、下薬と分類されています。」

  • 上薬:毎日摂取することで病気の予防や、虚弱体質の改善をする。強力な作用なし。
  • 中薬:病気を予防し虚弱な体を強くする。ただし、使い方に注意が必要。
  • 下薬:即効性あり。ただし、それに伴う副作用も強い傾向がある。
ヨクイニン

川田「その中でもヨクイニンは、上薬に分類され、日常的に利用されていたことがわかります。この事実から見ても、ハトムギを毎日少量ずつでも食べたり、取り入れたりすることは健康維持に役立つものと思われます」

「ハトムギ」と「ハトムギCRDエキス」はどう違う?

―化粧品などで言われている「ハトムギ」と、「ハトムギCRDエキス」の違いについて教えてください。

松本さん(以下:松本)「ハトムギという穀物は、主に外殻、薄皮、渋皮、子実から構成されています。一般的に化粧品などに使われているエキスや雑穀として食べているものは、ハトムギの子実部分で、お米で例えるなら白米の部分です。

ハトムギ CRD 解説

それに対してハトムギCRDエキスとは、外殻、薄皮、渋皮、子実をすべて含む全粒ハトムギをそのまま抽出したものです(CRD=「Coix-seed Reactive Derivatives」の略称)。主にサプリメントの原料として用いられており、金沢大学との共同研究でさまざまなエビデンスと特許を取得しています。お米で例えるなら玄米+もみ殻のようなものですね。

白米と玄米を比べると、玄米の方が栄養価は高いですが、それと同じように子実だけよりも、ハトムギの殻や薄皮に含まれる成分も含む凝縮したハトムギCRDエキスの方が栄養的な価値が高いと言えるでしょう。

これまでは子実だけをさまざまな方法で活用してきましたが、現代の技術により、ハトムギの全ての栄養素や成分を逃さず抽出することが可能になりました。ハトムギCRDエキスは、まだまだ研究段階のものもありますが、驚くような作用がたくさん報告されてきています」

ハトムギを食べると、キレイになるってホント?

―実際、全粒ハトムギやヨクイニン、ハトムギCRDエキスを口にすることで得られる効果について教えてください。

松本「ヨクイニンは、漢方でも使われている通り、イボや肌荒れの治療薬です。ヨクイニンは中医学では身体を冷やすものとされてきましたが、殻まで使ったハトムギCRDエキスは身体を温める作用があります。また、ハトムギCRDエキスはイボの改善作用が期待されるだけでなく、シミやシワをケアする美肌作用なども報告されています。ですから冷え性や肌のトラブルなどにお悩みの女性の方にはオススメです。

ハトムギ CRD 解説

また最近の研究では、私たちの身体に免疫賦活作用をもたらすと考えられているクマル酸やLPS(リポポリサッカライド)がハトムギの外殻の部分にとても多く含まれていることが分かっており、今後もいろいろな報告が出来ることでしょう。

ちなみに、ハトムギCRDエキスは20年以上前から金沢大学の鈴木信孝教授により研究が進められてきました。あるとき鈴木教授の患者さんに尖圭コンジローマというイボの手術を控えた方がいたそうで、いざ手術をしようとしたところ、そのイボがきれいに消えていたことがありました。患者さんに話を聞くと、祖母から『ハトムギを食べなさい』と言われ、その通りに食べていたらイボが消えた、ということが分かり、そこからハトムギに関する研究が始まったそうです。

そのような話を聞くだけでも、ハトムギCRDエキスにはまだまだ知られていない効果効能があると考えられます」

お茶、雑穀ご飯やお菓子、サプリメント、、、どのように摂取するのがおすすめ?

―健康や美容効果を期待したい時、どのように全粒ハトムギやヨクイニン、ハトムギCRDエキスを取り入れれば良いでしょうか?

川田「一番手軽なのはハトムギ茶ですね。全粒ハトムギをそのまま焙煎(または粉砕)し、煮出したものがハトムギ茶です。冷たくしても温かくしても美味しくいただけるので、普段飲んでいるお茶をハトムギ茶に変えてみるのも良いかもしれません。

また、外殻や外皮が除かれたもの(子実)は、他の雑穀と同じようにお米に混ぜて炊いたり、粉末化したものをお菓子作りに用いたりすることもできます。

ハトムギ CRD

ハトムギの子実は、穀類の中でもたんぱく質がとても豊富で、精白米の2倍以上も含みます。また、人間の体内で十分な量が補えず、食品などから摂取が必要とされる必須アミノ酸(ハトムギの場合、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニンなど)の含有量は雑穀の中でもトップクラスです。ハトムギを雑穀として食べるときは、特にリシンが豊富な大豆との食べ合わせがおすすめです。

例えばハトムギを一緒に炊いた雑穀ご飯に納豆を組み合わせてみるのも良いでしょう。

さらに手軽に、よりしっかりとハトムギの全ての栄養成分を試したいときは、ハトムギCRDエキスが摂れるサプリメントもおすすめしたいです。香ばしい香りとほんのりした甘みがおいしいんですよ」

―ちなみに、どのくらいの期間食べ続ければ、望むような効果が得られるのでしょうか?

川田「まず始めにお伝えしたいのが、一般的に食べられる精白されたハトムギや漢方薬として用いられるヨクイニンとハトムギCRDエキスは別物と言うことです。というのも、ハトムギCRDエキスはハトムギの栄養成分を凝縮したエキスなので、精白されたハトムギには含まれない成分も効率よく摂取できると考えられます。

ハトムギCRDエキスを用いて8週間、90人の女性を3つのグループに分けて実施した臨床実験では、ハトムギCRDエキスを摂取したグループの女性の肌の黒ずみや赤みが軽減し、肌荒れが改善。シミや肝斑にも有用だったという結果が出ています。

それをふまえると個人差はあるものの、ハトムギCRDエキスの場合、きちんと飲み続ければおよそ2ヶ月間で肌の改善効果が期待できるのではないでしょうか。」

美容効果を求める女性だけでなく、より健康になりたい男性にもおすすめ

―ハトムギCRDエキスは、美容効果に止まらず健康効果も期待できそうですが、どんな方におすすめされますか?

川田「まだまだ研究段階のものもありますが、現在報告されているエビデンスを見るだけでも、ハトムギが美容や健康をサポートしてくれることが期待できるので、美肌を求める女性だけでなく、健康面に気を使いたい男性にもおすすめします。」

―免疫賦活作用という言葉からして、もはや現代社会を生きる私たち全員に必要なものではないでしょうか。さまざまな摂取の方法も知ることができたので、自分のライフスタイルに合った取り入れ方を見つけたいと思います。本日はありがとうございました。

ハトムギ CRD 解説
(画面左から、リフェットセレクト上田、株式会社エル・エスコーポレーション松本氏、川田氏)

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