2020年12月28日   2022年12月06日

オレンジ色の小さなボンボンのようなお花が可愛らしい、ベニバナ(紅花)。ベニバナ油として日本でもおなじみの植物ですが、実は女性にとても優れた効能があることをご存知でしょうか?

今回はベニバナの美容における効能と簡単な取り入れ方、注意点についてご紹介します。ベニバナをもっと身近に取り入れていきましょう。

ベニバナ(紅花)ってどんな花?

ベニバナはキク科・ベニバナ属の植物で、アラビア、エジプト、地中海沿岸が原産です。日本では5~7月頃に黄色からオレンジ色の小さなトゲトゲとした花を咲かせます。花弁から紅色の染料をとったことから紅花と名前がついたと言われています。

英語名では「Safflower(サフラワー)」とも呼ばれています。ベニバナの花弁を乾燥させたものは、ときにサフランと見間違われることもあるほど似ているのですがが、このサフランとサフラワーは全く別ものです。サフランはアヤメ科の植物でそのめしべがパエリアのスパイスなどに使われています。

ちなみに、ベニバナの花言葉は「情熱的な恋」「夢中」「情熱」などとても熱く、恋い焦がれるようなメッセージがあるそうです。小さいけれど力強く、燃え上がるようなお花からもそんな雰囲気を感じますね。

ベニバナ(紅花)の効果とは?

ベニバナは今でこそ食用油の原料といったイメージが強いですが、実は古来から薬草や漢方として使われてきたほど効能が多い植物です。例えば、ベニバナには次のような効能効果があると言われています。

  • 生理痛や産後の腹痛、更年期障害などの婦人病を軽減
  • 血中のコレステロールを下げる効果
  • リンパや血液の流れを良くする効果
  • 体を温める作用
  • 湿疹、皮膚炎、皮膚のひび割れ、関節炎(抽出物を外用した場合)

ベニバナは漢方では「コウカ(紅花)」とも呼ばれ、婦人薬に配合される生薬としても活用されています。

漢方的には活血・通経・駆お血といった血流を促す効果、滞りを改善する効果に優れ、生理痛やPMSの不調、更年期症状の軽減に用いられることがあります。また、身近な症状としては血行を促すことにより、冷えの改善にも効果を発揮します。

さらに中国では脳血栓や冠状動脈閉塞の治療に効果をあげているというほど、期待が高まっている植物です。

最近では日本の企業研究で、ベニバナ種子に特有のポリフェノール成分に“血管年齢”改善効果があるとの報告もあります。

ベニバナ (紅花)の摂り入れ方、使い方とは?

ベニバナは優れた効果がありますが、なかなか日本では手に入りづらく、生活に取り入れるイメージが湧かないという方も多いでしょう。でも、ベニバナは意外なことにとても簡単に美容のため、健康のため取り入れることができます。ここではベニバナの手軽な取り入れ方をご紹介します。

食用オイルとして取り入れる

ベニバナをもっとも身近な食品で取り入れられるのは、やはり「食用油」です。スーパーの食用油のコーナーで、ベニバナ油は必ず売られているといっても良いでしょう。

ベニバナ油はベニバナの種子から抽出した油で、ビタミンEが非常に豊富です。

ただし、生活習慣病との関係性が指摘されているオメガ6(リノール)も含まれるため、過剰に摂取するのではなく適量取り入れることがポイントです。

最近ではオレイン酸を主成分とするベニバナの変種が発見されたため、オレイン酸高含有のベニバナ油が多く流通しています。便通改善、血液サラサラなどの効果を期待するならば、オレイン酸主体のベニバナ油がおすすめです。

ちなみにベニバナ油はクセが少ないため、サラダドレッシングとして使うのにも適しています。

お茶として飲む

ベニバナの花をお茶にしたものはサフラワーティーという名称で、メディカルハーブなどの世界で親しまれています。サフラワーのハーブティーは血行を促す効果があるため、冷えや女性特有のお悩みを抱える方にはおすすめです。

また、利尿作用、発汗作用もあるため、体の余計なものを出し、新陳代謝アップの効果も期待できます。

ドライフラワーになってサフラワーのお茶に熱湯を注ぐときれいな黄色に変わるので、見た目にも楽しくいただけますよ。紅花1~2gにお湯180m注ぐだけで簡単に出来上がります。また薬用酒として漬け込むのもおすすめです。

ただ、洋服に色がついてしまうと染料と同じように落ちにくいので十分に気をつけてお召し上がりください。

ベニバナの摂取に注意すべき人は?

ベニバナは薬用ハーブや漢方として使われるほど、優れた薬効をもつ植物です。ハーブティーや食用油としての食経験も長いため、安全性が高い食品ですが、次に当てはまる方は注意が必要です。

  • 妊娠中
  • キクアレルギーの方

ベニバナ油を炒め油などに使う限りは注意喚起はされていませんが、妊娠中の方は生薬やハーブティーとして積極的に取り入れない方が良いと言われています。ベニバナには子宮収縮作用があるため、なるべく妊娠中の摂取は控えましょう。

また、ベニバナはキク科の植物です。他のキク科植物でアレルギーを起こしたことがある方、植物に対するアレルギーが多い方も念のため気をつけるようにしましょう。

ベニバナでめぐりの良い毎日を

ベニバナには意外な効能があることが理解できたのではないでしょうか?ベニバナは食用油はもちろん、ハーブティーや薬用酒、またドライフラワーを料理に散らしたりしても活用できます。

色あざかなベニバナの花の色は、視覚からも気持ちを温かくしてくれる気がします。ぜひベニバナを生活にとりいれて、内側からめぐりの良いからだを作っていきましょう。

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