2026年07月23日   2026年07月24日

シワや乾燥、なんとなく抜けない疲れ。
年齢とともに気になる変化は、肌だけに現れるものではありません。

サロンの現場で日々お客様と向き合っていると、肌の悩みの背景に、ストレスや睡眠の質、食いしばり、首や肩のこり、生活リズムの乱れなど、さまざまな変化が見えてくることもあるそうです。

心と身体の繋がり、現代病とも言える体調の変化。
エステティシャンとして、鍼灸師として、多様な悩みにどのように向き合っているのか。
そして経営者として、どのような思いでサロンを営んでいるのか。

7月でオープンから17年目を迎えた「ラ・クロシェット」サロンオーナー・水口さんに、お話を伺いました。


<プロフィール>
ラ・クロシェット(サロンオーナー・鍼灸師:水口夏子さん)

エステやホテルスパでの経験を重ね、延べ13,000名以上の施術を通して学んだ経験を活かし、セラピストのトレーナーや講師としても活動。現在は施術者として、そしてサロンオーナーとして、エステ×鍼灸の視点から、女性の心と身体の不調をサポート。
健康で美しくあるために最適なサービスを提供するその姿勢は、美容だけでなく健康意識の高い方にも支持され、その施術はリピート率90%超を誇る。

2010年のオープン以来、90%のリピートを誇るLa Clochette

増えている「食いしばり」起因の悩み

(水口さん)身体の面で言うと、食いしばりの人が多いんですよ。
最近も若い女の子が美容鍼の予約で初回来店されたんですけど、話を聞いていたら「食いしばりがひどくて」って。そういうお悩みの方、結構多いんですよ。

食いしばりって、緊張が抜けきれてなかったり、日常的なストレスが蓄積していたり、メンタルから来ている部分も大きいと思うんですよね。

(水口さん)そうなんです。スマホを見ているときに無意識に噛みしめていたり、普段の姿勢から来ていたりすることも多いと思うんです。

元々、肩こりの症状を訴える方は多いのですが、その背景に食いしばりがあるケースも実は結構あり、食いしばりは「歯」や「顎」だけの問題ではなく、首や肩のこり、睡眠の質、表情の緊張にもつながってきます。

歯そのものの負荷に加えて、筋肉や関節への負荷も大きいですし、結果として“疲れて見える”“口元が重く見える”という印象にも影響してくるので、美容視点から見ても気を付けたいポイントのひとつですね。

(水口さん)そうですよね。
結構見落としがちなポイントかもしれません。

食いしばりはあくまでもひとつの例で、シワやたるみ、乾燥のように、表面的な肌の悩みとして現れてくるものも、実はその奥に疲れや緊張があるかもしれない、ということですね。

だからこそ、健康的な美しさのためには、肌を見るというより、身体全体の状態や、普段のクセも含めて見ていくことが大事だと思っています。

周辺や根本的な課題に目を向けることが重要と語る水口さん

美容と健康は、やっぱりつながっている

(水口さん)もう10数年前になりますが、京都のハイアットホテルで働いていたときに、エステと鍼灸、あん摩を組み合わせたスパメニューがあったんです。

海外のお客様が多くて、日本の伝統的なものに興味を持たれる方も多かったので、そのメニュー自体も非常に好評でした。

それぞれの担当者がいて、私はエステの担当だったんですが、鍼灸師の先生たちと一緒に仕事をする中で、鍼灸の魅力を感じたんですよね。

目に見えない部分の調整だったり、東洋医学の考え方だったり。
それがすごく面白くて。

(水口さん)その時点では「鍼灸、いいな」くらいの感覚でした。
3年学校に通うというのは、当時の私にとっては現実的ではなかったので。

その後、講師や外部サロン、ブランドさんのお仕事もさせていただきながら、自分のサロンもオープンして、色々と楽しく取り組んできたんですけど、あるタイミングで「今かな?」と思ったんです。

子どもが高校に上がるタイミングで、夜間だったら学校に行けるかもしれないと思って。そこから3年かけて資格を取りました。

(水口さん)もちろん大変でしたけど、結果的に非常にプラスになっている印象ですね。

そもそも、鍼灸の治療そのものがやりたくて始めたというより、エステのメニューのひとつとして導入した感覚なんです。
新しいメニューを入れたいと思ったら学びに行くじゃないですか。そのひとつが鍼灸だった、という感じなんですよ。

もちろん時間もお金もかかりますし、簡単ではなかったですが、取ってよかったなと思うのは、お客様の悩みや課題に対して対応できる幅が広がったということ。

「美容」って「健康」と切っても切れないというか、当たり前のようにつながっていると思うんですよね。身体の調子が悪ければ、やはり何かしらの形で表に現れてきますし。
エステだけでは対応しづらかったところが、鍼灸が加わることで対応できるようになったというのが一番大きいですね。

あとは、来店されるお客様の幅も広がった気がします。
美容だけでなく、健康との繋がりを意識される方が来店されるようになったのは、ありがたいことですね。

近くにいつでも頼れる場所がある。女性のための総合ケア拠点を目指すラ・クロシェット

定期的なメンテナンスでベースをあげる

(水口さん)地元のお客様と、あとは周辺エリアからいらっしゃる方が多いですね。
新規のお客様だと、紹介で来てくださる方がほとんどです。

年齢層としては40代以上の女性が多いですね。
やっぱり、美容と健康に気を遣っている方が多いです。

そして、元気な方が多い(笑)。

(水口さん)そうなんです。来る人来る人、元気なんですよ(笑)。
こっちが元気をもらうくらい。

鍼灸というと、どこか悪いところを治療しに行くイメージがあるかもしれませんが、うちのお客様は「綺麗でいるため」「健康でいるため」に定期的にメンテナンスをしようというマインドで来られる方が多い印象です。

健康であることが美の根幹というか、ベースを非常に大切にされている感じで、美容と健康をセットで気を遣われている方が多いですね。

そんな方が多いので、逆に私が「ちゃんと健康診断に行きなさいよ!」ってお客様に言われることもあります(笑)。

(水口さん)そうですね。
美容と健康に気を遣っている方が多いので、やっぱり身体に入れるものにも強く関心を持たれる方が多いです。

施術だけではなくて、その後に飲むものとか、家で続けられるものとか。
そういうところにも自然と関心が向きやすいお客様が多いと思います。

エステ×鍼灸の形で、美と健康のメンテナンスを求めるお客様へ

(水口さん)黒人参茶もゴールデンラテも結構前から知っていたんですよ。

最初は、阪神か阪急のイベントでゴールデンラテを飲んで、気に入っていたんですよ。
でも当時は学校のこともあって、余裕が全然なくて。何かを「サロンに導入しよう」というところまで、頭が回っていなかったんです。

その後、鍼灸の資格を取って、サロンで提供するサービスを改めて考えていく中で、せっかくだから身体の内側からのケアまで考えたお茶を出したいなと思ったんです。

そこで、「あっ!」って思い出して(笑)。

(水口さん)そうそう。国産で、無添加で、健康的だし、私も気に入っているし(笑)。
「あっ、これだ!」って(笑)

鍼灸を始めたことで、東洋医学だったり、植物療法だったり、そういうことに興味があるお客様も多くなりましたし、実際に出してみると、やっぱり反応が良いんですよ。“黒人参”というワードに引かれる方も多いですし。

黒人参茶とあわせて人気の赤いなつめも店頭に並ぶ

大切なメニューの一部だからこそ

(水口さん)以前はハーブコーディアルを出していたんです。
甘さがあるから飲みやすいし、万人受けするんですよ。

でも、毎日飲むものとして、どんな人にもおすすめできるかというと、ちょっと違うなと思っていて。

せっかく鍼灸も始めて、美容と健康、そして身体の外側と内側の両面からお手伝いができるようになったので、お客様に出すものも、もう少しこだわっていくべきなんじゃないかと。

(水口さん)そうなんですよ。
もちろん甘くて飲みやすいものもいいんですけど、美容と健康をお手伝いする毎日の習慣として考えたときに、身体に入れるものとしておすすめしやすいかどうかは大事だと思います。

お客様の層にも合っているようで、アフタードリンクとしては黒人参茶、特にクレンズが人気ですね。

(水口さん)そうですね。
最初は、ちょっとパンチがあるというか、「ごぼう茶みたいな感じだけど……」「何の味だろう?」って聞かれることもあります。

でも、2杯目以降は結構ゴクゴク飲んじゃうみたいな(笑)。

(水口さん)そうですね。「ごぼうっぽい」とか「土っぽい」と言われることもあります。
でも、それが嫌というわけではなく、ちゃんと素材感があるというか、身体にプラスになっているというか。
「なんか良いもの飲んでるな」という感じがあるようで、最初の驚きから少しずつ印象が変わっていく方も多いですね。

(水口さん)うんうん。

サロンで出していただいたときに、「何これ?」と会話が生まれて、でも2杯目から自然に飲める。
そういう距離感が、クレンズのらしさかなと思っています。

(水口さん)たしかに、会話にはなりますね。
お客様から「このお茶何?」って結構な確率で聞かれますし、そこから素材や健康、体調の話にもひろがるのでコミュニケーションのきっかけにもなっているかもしれません。

”今”美味しいだけじゃなく、お客様の”これから”にもつながる飲み物を

“おすすめしたくなる”ということが大切

(水口さん)そうです。イベントで飲んで、気に入ってたんですよね。
美味しいのはもちろんですけど、黒人参茶ともまた違ったインパクトというか特徴があって。

黒人参茶が普段のお茶代わりというか、日常的な水分摂取をしながら美と健康を整えていくための置き換え的な存在だとすると、ゴールデンラテはふと思い立ったタイミングで楽しんでもらう、おやつというか、カフェというか、もう少し“ほっとする”時間を提供するようなイメージで。

仕事や家事の合間、夜のくつろぎ時間など、ちょっとした時間に「あ、ラテ飲もうかな」って、自然に取り入れてもらいやすい商品かなと思っています。

(水口さん)そうですね。
お茶とはまた違う楽しみ方ができると思うし、溶かすだけってのはラクでいいですよね。
ミルクに混ぜるだけじゃなくて、お湯で楽しんだり、料理に使ったりと意外にアレンジもできるし。

(水口さん)それはかなり大きいです。
自分が良いと思っていないものは、やっぱりおすすめしづらいですから。

キレイでいようは健康でいように

(水口さん)
うちのお客様は、先程お話ししたとおり、美容だけ、健康だけ、というよりは両方を意識されている方が多いので、そもそものお客様のニーズや興味に合っていると思います。

普段からスキンケアはもちろんですが、施術を受けにきてくださっている方々は、そもそもキレイでいよう、健康でいようという意識が高い方が多いので、日々のメンテナンスとして興味を持たれる方が多いですね。

(水口さん)そうですね。もちろん、毎日のスキンケアも大切なんですけど、どんなにスキンケアを頑張っても、生活習慣だったり、身体の状態だったりも強く関係してくるので、やっぱり内側のケアが重要になってきますね。内側が乱れてくるとどうしてもね…

美容を求めると結局は健康面につながっていくという。
何よりも健康が一番!というか。

1回何かをして終わりというより、サロンでのメンテナンス、日々のスキンケア、そして内側からの美容習慣が自然に重なっていく。それぞれがあるから、それぞれが”活きる”みたいな。
そういう形で、無理なく続けてもらえる存在になってくれたらと思っています。

(水口さん)そうですね。
無理なく、頑張りすぎずに続けられるというのは大事だと思います。

サロンのお客様も、頑張りすぎるというよりは、自分のためにちゃんと整えるという感覚や時間を持っている方が多いので。
そういう方は、内側の状態が肌状態を含めた体調に繋がっているということを認識されているんで、ヘルスケアから美容につながっていくという考えも伝わりやすいと思います。

美容を求めるからこそ必要な日々のメンテナンスアイテムとしてリピーター様に人気のウルモリフト

信頼で成り立っているからこそ応えられる商品を

(水口さん)もともとはあまり物販は力を入れておらず、今もそのスタンスはあまり変わってないですが…(もっと頑張りますね(笑))。
良いって思ったものは、お客様にも紹介したいなって感覚で選んでますね。

(水口さん)やっぱり、自分がちゃんと良いと思えないと。
人気があるからとか、売りやすいからとか、売り上げだけを考えたら、そういう選択もあるのかもしれませんが、それだと私たちが提供する意味はないし、長続きしないですよね。

あとは、お客様に自然に話せること。
逆に良いと思ってないと、どこかに無理が出てくると思うんですよ。ちゃんとお客様は見抜いているし、何といっても、私、顔に出ちゃいますし(笑)

無理に売る感じになると、こちらも嫌ですし、当たり前ですが、お客様も嫌だと思うんです。
あとで「あー、なんで買っちゃったかな」とかってなると嫌じゃないですか。

でも、施術後にお茶を出して「これ何ですか?」と聞かれて、「えー、美味しい」って流れからだと無理がないし、私自身が気に入って入れてるんで、話もしやすいですしね。

(水口さん)そうですね。
一度飲んで知っているというのは大きいと思います。

いきなり商品としてすすめられるより、サロンで実際に飲んで「これおいしいですね」とか「何のお茶ですか?」というところから入る方があたり前ですが自然ですよね。

結果的に「家でも飲んでみよう」「続けてみよう」というモチベーションで購入される場合と、なんとなく流れで押し切られて「買っちゃった」というのでは、180度違いますし、サロンのお客様として続かなくなるだけでなく、作り手の方々にとっても良くないと思うんですよ。

そういった意味では、お客様の信頼を裏切らないようなスタンスで、商品選びにも取り組んでいると言えるかもしれませんね。

店内にディスプレイされた”おすすめアイテム”の数々 

「前向きであること」も、サロン品質の一部

(水口さん)ありきたりだけど、自分が健康であること、肌を清潔に保つこと。そして、前向きであることですかね。

自分が前向きじゃないと、人にプラスの言葉はかけられないですしね。
あとは、自分自身が楽しく生きること。

やっぱり「なんだか疲れてるな……」って感じの人に施術されたくないじゃないですか。

もちろん楽な仕事ではないと思いますが、明るくお客様を迎え入れる、接する。
そこはシンプルですが、昔からこだわっている点ではありますね。

(水口さん)え?そんなですか??(笑)

(水口さん)そう思います。
来てくださった方に「来てよかった」と思ってもらいたいですし、そのためにできることはしっかりやろうと。そして、お客様に負けないくらい健康的でいようと(笑)

でもそれが長く続いている理由かもしれませんね。

地域の総合ケア拠点を目指して

(水口さん)少しずつですが、近づいてきた感はありますね。
ホテルスパをはじめ、いろいろなところで施術者として働いてきましたが、この場所で、女性の悩みをいろんな方向から解決できる場所を作りたかったんです。

エステと鍼灸、あと娘が美容師の免許を取ったというのもあって、ここに来たら“だいたいの悩みは相談できる”みたいな形を作りたかった。
それが、やっと形になってきた感じですね。

(水口さん)理想といっても形が見えてきたというレベルです。
エステ×鍼灸というベースをもとに、まだまだやれることがあるんじゃないかなという思いもあるので、サロンとしては、まずはもう少し深掘りしていきたいなという感じでしょうか。

そして、お店を拡大したいというわけではないのですが、おかげさまでスタッフも増えて、いろいろと任せられる状況にもなってきました。
これまでの経験を活かしたサービスであったり、セラピストの教育であったり。
「美容と健康」という軸は変わらないと思いますが、これまでの経験を還元していくことにも取り組んでいきたいなと考えています。


今回訪問したのは…》

トータルビューティー鍼灸サロンLa Clochette(ラ・クロシェット)
https://salon-clochette.com/
〒560-0035 大阪府豊中市箕輪1-21-13 1階
※駐車場2台完備
※阪急豊中駅より徒歩10分

大阪府豊中市の女性専用サロン
Instagram:@salon_la.clochette

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