ジメジメとした蒸し暑さが続く不快な梅雨時、なんとなく身体が重い、むくみやすい、胃腸の調子が悪い、ということはありませんか?
今回は毎日の生活の中でできる、梅雨に感じやすいダルさの解消方法について東洋医学を交えてご紹介します。
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解消法① 「半身浴や足湯」
疲れている時はついついシャワーのみで済ませてしまいがちですが、梅雨時には体の中の余分な水分を出してデトックスをしてみてはいかがでしょう。入浴をする時は、湯船に肩までしっかりと浸かると心臓に負担がかかって疲れやすくなるので、気温が上がって過ごしやすいこの季節は、半身浴や足湯がおすすめです。
半身浴をする場合
湯船におへその位置まで浸かるようにお湯をためて入ります。お好みで胸のすぐ下や、みぞおちの近くまで浸かってもOKです。
足湯をする場合
足湯は深くて大きいバケツなどを準備できるようであれば、ふくらはぎまで浸かるようにお湯を入れます。さっと済ませたい場合には足首まで浸かるような洗面器で代用も可能です。
半身浴と足湯は、本を読んだり、防水タイプならスマホで音楽を聴きながら入ると、あっという間に時間が経ちます。お気に入りの入浴剤のほか、発汗作用のあるバスソルトやバスオイルを入れて香りを楽しむのもおすすめです。
解消法② 「セルフマッサージ」
巡りが滞りがちな体の末端を刺激してすっきりリフレッシュもおすすめです。本格的にマッサージを受けるのも良いですが、自分でいつでもサッとできるセルフマッサージがおすすめです。
簡単な方法は、手の指や足の指をつまんでギュッギュッと握って、心臓に向かって進めるマッサージです。仕事や家事の合間のちょっとした時間、移動時間などを利用してマッサージをすることで、巡りを良くする習慣をつけましょう。
解消法③ 「ストレッチ」
東洋医学では、梅雨のジメジメした季節は体の下に水分などが停滞しやすくなると考えられています。また、湿度が高くなることで気温以上に暑く感じられ、冷たいものを飲み過ぎて体が冷えることで胃腸の調子が悪くなりがちです。
梅雨時は、東洋医学の観点から見た「脾(ひ)」が影響を受けやすくなり、湿度や水が過剰にあると胃腸などの内臓がうまく働かなくなってしまいます。
また、口から内臓を含む肛門までは一つの管でできていると考えられているため、胃腸の調子が悪くなると内臓が脱力した状態になり、さらに下にある肛門が下がってダルさが出てしまいます。
そこで、梅雨時には簡単なストレッチがおすすめです。
体操やヨガなどを含めてどんなストレッチでも基本的にはOKですが、梅雨時のダルさには、寝た状態で脚をあげて高く保つ簡単な逆立ちがおすすめ。
足やふくらはぎに停滞していた水分を元の位置に戻し、下がりがちな内臓を上に引き上げます。余裕があれば腰に手を当てて自転車のように脚をクルクルと回すとさらに巡りが良くなりますよ。
解消法④ 「ツボ押し」
長雨による不調のケアには、ツボ押しもおすすめです。梅雨時は湿度が高くなり、長く雨が続くことから「湿邪(しつじゃ)」という水に関する邪気の影響を受けやすくなるとされています。
水分が停滞することで、足や手がむくみやすくなったり胃腸の不調が起きやすくなります。その対策法としておすすめのツボをご紹介します。
陰陵泉(いんりょうせん)
水湿の流れをコントロールしている「足の太陰脾経(あしのたいいんひけい)」にあるツボです。場所は、膝の骨の下辺内側、少しくびれた部分にあります。内くるぶしから膝に沿わせて上がると、膝の大きな骨にぶつかる所にあたります。
触ると鈍い痛みが感じられるツボです。身体が重くてダルいときや、むくみが気になる時におすすめのツボです。
足三里(あしさんり)
水の流れに関連する脾経と表裏関係にある胃の経絡、「足の陽明胃経(あしのようめいいけい)」にあるツボです。松尾芭蕉がこのツボにお灸をしながら奥の細道を歩いたと言われており、胃腸の調子を整えるほか、疲労回復にも良いツボです。
場所は、膝の骨の下辺外側から指3本ほど下にあり筋肉の間の少しへこんだところにあります。触ると心地良い感覚があります。
ツボの位置は個人差があり、毎日変わりますので、おおよその場所で大丈夫です。毎日梅雨時のダルさや胃腸の不調を感じた時には是非押してみてくださいね。
ライター / 鍼灸師・CAP(仏エステ国家資格)・CIDESCO(エステSPA国際資格)取得
東洋の医学と西洋の美容を軸に、日本とフランスで鍼灸やエステ、化粧品など様々な分野に従事。
健康・美・多様性をテーマに幅広く活動中。40ヵ国以上訪れた経験あり。