みなさま、こんにちは。リフェットセレクト編集部の渥美です。
9月に入ると夏の終わりが感じられて、少ししんみりする時期になってきましたね。
この「夏の終わりの時期になんとなく寂しさを感じる」のは、気象の要素や日照時間などが関係しているのでは?と科学的にも解明されつつあるとか。
日本は四季(梅雨も入れると五季)がしっかりあるので、敏感に感じ取る方はこういった四季の移り変わりですら、身体はもちろん心まで疲れてしまったりすることでしょう。
環境から感じ取って心が受け取るものは、計り知れません。
人間は、いつだって心が疲れやすいもの。
人間は考える葦である
ブレーズ・パスカル
科学者であり哲学者であったパスカルの言葉です。
〜人間は、偉大な自然の中では小さくか弱い存在でありながら、「思考する」その尊さがある〜 という意味ですね。
現代は特に思考優先で、頭が過剰に働きすぎているところがあります。頭の中でグルグルと言葉が巡り、人と合えば議論を交わす。
子どもの教育の世界でも、「コミュニケーションスキルを育む」ことが意識されるようになってきました。いかに人に伝えられるか、人前で物怖じせず話せるか、そういったことが昔よりも求められてきています。
もちろんそういったことは、人と人が同じ社会で生きている以上、時として必要だしとても大切なことですが、日々そんな生活を続けていれば、頭と心のバランスが、はたまた人と人との調和が、崩れてしまうもの。
特に今は、たくさんの情報が溢れていて、テレビ・新聞だけでなく、インターネットやSNSで様々な情報が飛び交っています。その情報に心も思考も度々引っかかり、言葉の渦に飲み込まれてしまう。
そんな今だからこそ大切にしたいのは、あえて「考え過ぎない」ということだと、私は思います。
そして、たくさんの情報がありすぎる環境から、意識的に離れる時を作ること。できれば、必要な時に必要なだけのものをというメリハリをつけたいものです。
それは人と人との関わりでも同じで、聞きたくないことがあればそっとその場から離れたり、「それは今聞きたくない」ということを相手にきちんと伝えることも必要になってくるかもしれません。
言いたいことが言えなくてストレスを抱える人もいれば、逆に言いすぎて自分で自分を苦しめている人も、本当は多いのではないでしょうか?
マントラのように唱えたい言葉「セルフラブ」
私は、「セルフラブ」という言葉を最近初めて知りましたが、とても良い言葉だなぁと感じました。
おそらくこの概念《自分自身の幸せや心身の状態を気にかけ、大切にすること》自体は、以前から、いろんな場面で言われてきたことかと思います。ヨガでも、先生がよくそんな声がけをしてリードしてくれますね。
でも、要所要所で何かあった時、「自分を大切にしよう」と思い出してそこに立ち戻ることは実はなかなか難しかったりします。人はその時の気持ちに支配されやすいからです。
悲しみ、怒り、不安……こういったネガティブな気持ちから解放されるには、結局は自分で自分を訓練するしかありません。
その点、このインパクトのある端的なワードがあれば、まずは心の中で「セルフラブ」と唱えてみる。そのとっかかりがあると、自分を大切にする気持ちを思い出しやすいのではないかなと思います。
ヨガで「SOHUM(ソーハム)」(サンスクリット語で「私はそれ」という意味)というマントラ(真言)がありますが、「セルフラブ」も、まさに自分を暖かく守るマントラのように、是非唱えてみてください。
「セルフラブ」が、社会を救う。地球を救う。
そして、人に優しくするには、まず自分に優しくあることが大事。とはよく言われていること。
ちなみに、子どもがお友達に何かおもちゃを貸せるようになる成長過程も、まずは「自分が使いたい」「誰にも貸したくない」「ずっと自分だけで使いたい」etc…というような本能とも言える「素直な我」をたっぷり経験して、それから他者の気持ちを慮ることができるようになり、結果としておもちゃを貸せるようになる。
こうして子どもの中で育ったものが、「本当の優しさ」だそうです。
この過程を踏まずに、最初からおもちゃを貸すことだけ大人から強いられたりすると、後々、消化不良の気持ちがゆがんだ形で出てきてしまうこともあるそう。
私は息子が通っている幼稚園でこの話を聞いて、なんだか今回の「セルフラブ」にも少し通じる部分があるのかなぁと感じました。
今の世の中では特に、人と人との関わりに柔らかさが必要な時。それには、急がば回れに感じるかもしれませんが、まずは徹底的に自分を大切にすることを意識してみるのもいいと思います。
もし、何かで自分が傷つくことがあった時、
私は今、こんな気持ちなんだ。
私は、こういうことを言われると嫌なのだ。
そういう想いを、まずはぜひ暖かく迎え入れてください。それから、その気持ちを誰か信頼できる人に話してみたり、自分自身で反芻してゆっくりと消化していったり。
そうやって丁寧な過程を踏んだら、今度は自分を励まし元気付けられるような、お気に入りのことをしてみましょう!
たっぷり自分を労わって、自分に愛を注いだら…今度はきっと、他の人の気持ちに自然に寄り添うことができるのかなと思います。
色々あるけれども、あるのが当たり前だけども、最後はみんながそういう穏やかな暖かな気持ちに戻ってこれて、一人一人が尊重される世の中になるといいな、と願いながら、私も修行に励みます。笑
ほんの少しづつでも、そんな世界になっていくといいですね。
リフェットセレクト編集部ライター 兼 フリーライター・ヨガ愛好家
“人にいいこと身体にいいこと”を勉強しながら、楽しく読みものを書いています。(それらを日々実践するのが課題でもあります…。)
夫と6歳になる息子とのんびり3人暮らし。
どうしたら家のモノが減るかを5年前くらいからずっと考えています。笑