たんぽぽ
 2021年04月15日   2021年07月15日

気温が上がりコートやニットなどが必要なくなったので、もう風邪ともサヨナラ…と思いきや、春は意外と風邪を引きやすかったり体調を崩しがちな季節。東洋医学では春も風邪に注意が必要と考えられています。風邪(ふうじゃ)には十分に気をつけて、元気に春の新生活に迎えましょう。

風邪は引くもの?

一般的に考えられている風邪(かぜ)は、「かぜをひく」と表現されています。漢字にすると「風邪を引く」となります。当たり前に使っている言葉ですが、何か違和感を感じませんか?同じような風邪症状があっても他の病気では「引く」を使用しません。例えば、ウイルス由来のインフルエンザや風疹などは、「インフルエンザにかかる」と表現されることが多く、漢字にすると「罹かる」となり、罹患という表現もあります。これは病気にかかるということですが、なぜ風邪は引くものなのでしょうか。

東洋医学の風邪(ふうじゃ)

東洋医学では風邪を引いてしまう原因は風邪(ふうじゃ)であると考えられています。風邪(ふうじゃ)は「風」の「邪気」という意味で、風が邪悪なものであり、私たちの身体に対して悪い影響を及ぼすという意味です。

寒さや冷えが風邪の原因となることは一般的ですが、実は東洋医学では風が強く吹くことが風邪を引き起こすと考えられています。風が吹いて、身体の中に風の邪気である風邪(ふうじゃ)が入り込むことで、くしゃみ、鼻水、咳、発熱、だるさなど風邪の辛い症状を引き起こしてしまうのです。

そのため、風邪は風邪(ふうじゃ)が引き起こすもの、ということから今でも私たちは「風邪を引く」という言葉で表現すると考えられています。

春は「風」に注意が必要な季節

東洋医学の考え方の基本となる五行(ごぎょう)では、自然界の気候の変動を「五気」と呼んでいます。五気は、「風・暑・湿・燥・寒」の五つの要素からなり、それぞれ、「春・夏・長夏・秋・冬」という五つの季節に対応しています。さらに、この五つの要素が変化することで、「火」という一般的には熱の原因となる要素が加わり、合計六つの要素を「六淫(りくいん)」と読んでおり、病の元になると考えられています。

春は一番初めの要素のため、「春は風」や「風邪(ふうじゃ)」の影響を受けやすいとされているのです。

春は風邪(ふうじゃ)に気をつける

冬は気温が下がり、風が吹くことで身体が冷えてしまい風邪を引きやすくなってしまいますが、春も風邪には注意が必要です。天気予報で、春の嵐、春一番などと表現されるように、春は風が強い季節とされています。

桜の咲く季節に、雨風が強くて桜が散ってしまうということは毎年のように起きています。風が強く吹くことによって現代生活で気になるのは花粉ですが、風邪(ふうじゃ)にも注意が必要です。

適度な風は心地よさをもたらしますが、強すぎると風邪(ふうじゃ)が身体に入り込んでしまいやすくなり、また、逆に弱すぎると身体の中で停滞しやすくなり、熱に変化しやすくなります。気温の上下が激しいことと、風が吹いたり止んだりすることで、春も風邪を引きやすい状態が続くのです。

風邪(ふうじゃ)から身体を守る

春は日中のポカポカ陽気で薄着で出かけてしまいがちな季節ですが、朝晩と日中の寒暖差、そして強く吹く風対策として、温度調節を行いやすい衣類を選びましょう。

また、風邪(ふうじゃ)は首の後ろ側、背骨のあたりから入ってくるとされています。スプリングコートや帽子、ストールなど首回りや肩周りを風から守れるように、脱ぎ着できるアイテムは必須です。

気温は天気予報で毎日多く報じられていますが、風は局地的に吹くなど予想や準備ができないこともあります。風が1m/s吹くごとに体感気温は1度下がるとも言われています。

春は思った以上に冷え、風が吹くとさらに体感温度は低下します。身体に風邪(ふうじゃ)を引き込まないように意識して新生活を迎えてくださいね。


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