毎日続く雨や曇り空。
心もどんよりしやすい梅雨時期ですが、「身体が重たい」「調子が優れない」と身体の不調を感じる方も多いと思います。
そんな梅雨時期の不調は、中医学では湿度が高くなると出てくる「湿邪(しつじゃ)」の影響と考えられています。
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湿邪とは?
梅雨などの湿気が多い時期の不調の原因を中医学では”湿邪”といいます。湿邪とは「不調をもたらす湿(湿気)」のこと。
多少の湿は問題ありませんが、たくさん集まりすぎると「湿邪」というモンスターとなり、不調の原因となります。
湿邪には2種類ある
湿邪には「内湿」という体内にある湿と、「外湿」という外の環境の湿の2種類があります。
どちらの「湿」も多すぎると身体のバランスを乱し、さまざまな不調が現れます。
湿が多すぎると起こる不調
・関節の痛みやこわばり、重だるさ
・浮腫(むくみ)
・消化不良
・疲労感 など
湿邪に負けないためには「内外の湿」を意識
まず内邪を増やさないようにするには、身体の中の湿を溜め込まず、排出することや巡らせることです。
水分の摂りすぎや、胃腸の調子が悪いのを放っておく(=湿の循環が悪いままにしておく)のは、内湿を悪化させることとなります。
内湿を整えるには
・じんわり汗をかく程度の運動
・お風呂で体を温める
・温かい飲み物や食材を摂る
・バランスの良い食事
・適切な休息を取る
そしてもうひとつ、湿邪の予防策で忘れがちなのが「環境」です。
着ている服が湿っていたり、部屋がジメジメしすぎていたりすると外湿が増えやすくなります。
外湿を整えるには
・風通しの良い空間作り
・しっかり乾いた衣服を着る
部屋で除湿をしっかりしていて快適な室温度にして過ごしていても内湿(身体の中の湿)が滞っている。逆に身体は循環がいいはずなのに環境がジメジメしている。
どちらかの湿が多くても不調の原因となります。
また梅雨時期には、朝の通学や通勤で靴が濡れ、湿った靴下で一日を過ごすなんてこともあると思いますが、湿邪はそういうところからも襲ってきます。
内外どちらの湿も意識して、良い環境づくりを行うことが、梅雨時期を健やかに過ごす秘訣となりそうです。
上手な水分の摂り方
また梅雨時期には、人が生きる上で欠かせない「水」にも着目したいところ 。
湿気が多いとどうしても水分を避けがちですが、自分の「適切な摂取量」を知れば、巡りの良い身体づくりに一役買ってくれます。(過剰摂取は水毒*の原因になります)
年齢や運動量によっても適量は違いますが、以下を参考にご自身に合った「水分の摂り方」を探してしてみて下さい。
*水毒:中医学の視点から見たとき、体内の水分代謝や排泄機能のバランスが崩れ、余分な水分が蓄積されることで不調が生じる状態のこと
理想の基本摂取量
まずは理想的な水分の摂る量について。
よく雑誌やwebで「1日2Lの水を飲むと良い」と見かけますが、毎日水を2L飲むのは誤解。1日を通して食事なども含め2Lの水分を摂取するのが好ましいとされています。
理想的な1日の合計水分量
・食べ物から約1L(1000ml)
・飲み物から約1L(1000ml)
食事からも水分摂取していることを忘れて飲み物で2L摂ると、普通の生活では排出しきれずに
過剰になるので要注意です。
理想の飲むペースは●分ごとに1口
40-50代までの健康な人の場合、約30分ごとに1-2口を目安に水分を摂取しましょう。
一気に飲むと胃腸が弱りむくみの原因にも繋がります。胃腸への負担軽減のためにも、小分けで飲むことがおすすめです。
理想の飲み物の温度は?
外食でのお水は冷たいことが多いですよね。
暑い日は特にグビグビ飲みたくなってしまいますが、ちょっと注意が必要です。
理想な水分の温度
・最低でも体温以上
・基本は氷なし
冷たい水が出てきた時は、口の中で温めてから飲むのも良いですよ。
身体に溜まった水分を排出!「今すぐできる」むくみ改善法
鏡の前で舌を出してみてください。
ぽってり厚くデコボコしていませんか?
実はそれは歯型。余分な湿が身体に溜まってむくんでいる証拠です。
むくみが気になる時=「湿の不調」にぴったりの、むくみ改善のツボをご紹介します。
むくんでいると、人によってはとても痛い場合があります。そういう時はお灸などで温めるのもおすすめです。
テキスト監修
charmer beauté 工藤智春さん
「日常の生活(LIFE)にプラス(+)の彩りを届ける」をコンセプトに、お客様が楽しんで読んでいただけるような記事を配信中。