現在では女性に限らず男性も悩まされている冷え。体を温める方法をいろいろ試してはみるものの、なかなか冷えが良くならず、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
実は体の冷えにも、さまざまな体質別の種類があるのはご存じですか?
この記事では、タイプ別の冷えの改善法から、自宅でもできる冷えの改善法をご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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あなたの冷えは何タイプ?
手足冷えタイプ
手足冷えタイプは、手や足など体の末端部分が冷えやすく、別名末端冷えタイプとも呼ばれます。運動不足で筋力が低下している方や、肉や魚などのたんぱく質の接種が不足している方が多く、たんぱく質が不足しがちな食事制限のダイエットをしている方にも多いです。
手や足の指先が特に冷え、冬場は指先が氷のように冷たくなり、しもやけや爪が割れやすくなる原因となります。筋力の低下や筋肉量の不足で、体の内側から熱を作りにくいことが原因となっています。
下半身冷えタイプ
下半身冷えタイプは、太ももやお尻など下半身は冷えるけれど、顔や上半身は熱く、火照ってしまうという方に多いです。不規則な生活での自律神経の乱れや、主に下半身の筋力不足が原因となっています。
下半身の筋肉は第二の心臓と呼ばれるくらい重要な役割を持っており、下半身の筋肉がポンプのように働くことで、上半身に血液を送っています。
下半身冷えタイプの方は、下半身の筋力が弱く、血液を送り出すポンプの力が低いので、血液が運ばれず、どんどん冷えが増してしまいます。
さらに冷えたお尻や太ももの脂肪はセルライトになりやすく、セルライト化した脂肪細胞は血管やリンパ管を圧迫、血液循環を悪くし、さらに冷えが悪化するという悪循環を生じさせています。
内臓冷えタイプ
内臓冷えタイプの方は、手足や体の表面は温かいのに、内臓は冷えています。冷えに気づきにくく、自覚しにくいのが特徴で隠れ冷え性とも呼ばれます。
このタイプの方は、胃腸の不調に症状が出やすかったり、お腹の周りだけ触ると冷たいという特徴があります。
冷たい食べ物や飲み物をよく取る人に多く見られ、内臓から冷えているのでお腹の調子を壊しやすかったり、トイレが近かったり、生理痛重いなどが特徴です。
全身冷えタイプ
全身冷えタイプの方は、筋肉量が低いので体の基礎代謝量も低く、平熱が36度以下の低体温の方や痩せ気味の方、高齢者の方に多いです。
胃腸が弱く、食も細いので、体の熱を生み出すたんぱく質も不足しがちで体温が低く、汗もかきにくいです。
また、体力が低く疲れやすいので、慢性的な疲労感や倦怠感で悩まさせている方も多いです。
ストレスから来る自律神経の乱れも大きく影響し、ストレスがかかると寝れなかったり、体調を壊しやすかったり、ストレスが体調に影響しやすいのも特徴です。
タイプ別冷え改善法
手足冷えタイプの方には…
手足冷えタイプの方は、運動で体を動かし、筋肉をつけることから始めてみましょう。いきなり筋トレなど負担の大きな運動より、徐々に筋力を付けていけるウォーキングなど続けやすい運動がおすすめです。
また、肉や魚など食事中のたんぱく質は、たんぱく質が消化吸収されるときに熱を生み出します。
これを食事誘発性熱性と呼び、たんぱく質を食事から取ることで体に熱を生み出し体温を上げることができるので、たんぱく質が不足しやすい手足冷えタイプの方は、積極的に取るようにしましょう。
下半身冷えタイプの方には…
下半身冷えタイプの方は、下半身が冷えやすく、むくみも溜まりやすいので、マッサージで下半身の血液やリンパの循環を促すことから始めてみましょう。
このタイプの方には、むくみは冷えをさらに悪化させてしまいます。むくみの原因となり冷えを悪化させる冷たい水分の取りすぎや塩分の取りすぎは控え、むくみや余分な塩分の排出を助けるカリウムを多くとりましょう。
カリウムはバナナに最も多く含まれ、野菜やいも類にも含まれています。
内臓冷えタイプの方には…
内臓冷えタイプの方は、体の内側から温めることを心がけます。冷たい食べ物や飲み物は避け、煮物や鍋など、温かい調理法を選びましょう。
また、コーヒーやビール、白砂糖を使ったスイーツや南国で取れるフルーツなど、体を冷やす性質を持つ食品は避けます。発酵食品や寒い地方で取れる食品には、体を温める性質があり、内臓からの冷えの改善を助けてくれるので積極的に取りましょう。
内臓冷えタイプの方は、手足や体の表面は温かいので冷えの実感が低く薄着になりがちですが、ホッカイロや腹巻などで内臓の集まるお腹を温め、カーディガンを1枚羽織るなど、薄着は避けて体を冷やさないようにしましょう。
全身冷えタイプの方には…
全身冷えタイプの方は、防寒対策は必須です。腹巻やレッグウォーマーなどを取り入れたり、夏場でもカーディガンを羽織るなど、周りの方より1枚多めに着るようにします。
そして何より大切になってくることは、自律神経を整える為に、規則正しい生活やストレス解消を心がけることです。
体が疲れた時は無理せずしっかり休息の時間を設け、お風呂で体を温めながらリフレッシュやアロマテラピーを取り入れ、リラックスできる時間を作ることもおすすめです。
冷え性全てに万能!お家で出来る改善法
炭酸入浴剤を使う
冷え改善の目的で入浴剤を使うならば、炭酸ガスの出る炭酸入浴剤がおすすめです。ぷくぷくと細かな泡の炭酸ガスは、お湯の中で私達の皮膚から浸透し、毛細血管を広げ、血行を促進します。
体が芯から温まるほかに、老廃物や疲労物質の排出も促してくれるので、疲労回復や美容効果も高いです。
また、温かさの持続性にも優れているので、炭酸入浴剤は冷えの改善にはとても期待のできる入浴剤です。
しかし、血行が良くなって体温が上がるので、のぼせないように注意しましょう。
白湯を飲む
白湯の作り方は、やかんなどでお湯を15分程度沸騰させて作ります。一度沸騰させた白湯を冷まし、人肌より少し温かい50度程度で1日数回に分けて飲みましょう。
白湯は内臓を温め、血行を促進してくれるので、冷えの改善に効果的です。
特におすすめの白湯の飲み方は、起床時にマグカップ1杯の白湯を飲むことです。1日のスタートに代謝を上げ、胃腸の働きも活発にしてくれるため、便秘の改善やデトックスにも期待できます。
ツボを押す
冷えの改善には、手軽にできるツボ押しもおすすめです。
手の親指と人差し指の間の水かき部分にある虎口(ここう)は、特に手の指先の冷えの改善に期待できます。ツボを押す反対の手の人差し指と親指で、痛気持ちいい程度に揉むように強めに押しましょう。
また、足先の冷えの解消には、足裏の土踏まず少し上のくぼみにあるツボ、湧泉(ゆうせん)を刺激しましょう。手の親指で痛気持ちいい程度にぐっと押すように何度か繰り返すことで、足の裏側からじんわりポカポカと温かくなります。
ホットタオルで関節を温める
首元や足の付け根の鼠径部、また脇の下など大きな関節部分には太い血管が通っています。太い血管の通る関節部分を温めることで、温まった血液が効率よく全身に運ばれ、体の冷えの改善に繋がります。
関節を温めるときには、ホッカイロやホットタオルを利用するとよいでしょう。ホットタオルは濡らして硬く絞ったタオルをラップで包み、電子レンジで50秒程温めると完成です。
冷えに限らず、首元をホットタオルで温めると血行がよくなり、頭痛や目の疲れの改善にも役立ちますよ。
筋膜と冷えの関係性
筋膜とは
筋膜とは、筋肉を包んでいる膜のことです。筋肉は、外側を筋膜という薄い膜で覆われて出来ています。筋膜には筋肉の繊維1本づつ覆うものから筋肉一つ一つを覆っているもの、複数の筋肉を束ねるように覆っているものまで、たくさんの種類が存在します。
筋膜が筋肉を包んでくれていることで、筋肉同士に摩擦が生じるのを防ぎ、体が滑らかに動くことを助けてくれています。
しかし筋肉と同様、筋膜も悪い姿勢や同じ姿勢を繰り返すことでねじれやこわばり、硬さを生じさせ、筋膜同士の癒着してしまうことも。
筋膜に包まれている筋肉は、私達の体温や血行促進などに大きく影響しているので、筋膜に硬さやこわばり、癒着が生じることで、筋肉の動きが低下し血行が悪くなり、冷えなどの影響を与えます。
筋膜リリースとは
筋膜リリースのリリースには、解放や解除という言葉の意味があります。筋膜リリースとは硬くなった筋膜を解きほぐし、やわらかく緩めてあげることで、筋膜に包まれている筋肉を正しく動けるようにし、本来の筋肉の柔軟性を取り戻していく方法です。
筋膜に一か所でも硬さやこわばりなどの問題が生じると、隣り合う筋膜や筋肉にも影響を及ぼし、筋肉の働きを低下させてしまいます。筋肉の働きの低下は思わぬケガにも繋がってしまうので、今筋膜リリースはアスリートトレーニングにも取り入れられるほどにもなっています。
筋膜リリース後の効果とは
筋膜リリースのあとは筋肉が正しく動けるようになるので、運動やストレッチの効果を最大限に発揮することができます。関節の可動域も広がるので、体に柔軟性が出て動かしやすくなり、血行も促進させ、コリや疲労の改善にも役立ちます。
筋膜リリースの方法は、ストレッチを行う要領で、ゆっくりと時間をかけて筋膜を伸ばしていきます。1回あたり少なくとも20秒、できれば90秒目安に硬くなった筋肉表面の膜を、ゆっくり解きほぐすように痛みが出ない程度に伸ばしていきましょう。
まとめ
冷えにもさまざまなタイプがあることは、お分かり頂けましたか?
ただ体を温めるだけではなく、ちゃんと自分の冷えのタイプを知り、自分のタイプに合わせた改善法を取り入れることが、冷え改善の近道です。
この冬は自分のタイプに合わせた冷え改善法を取り入れ、体の内側から冷えの改善を目指していきましょう。
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