ポリフェノール カカオ
 2022年02月28日   2022年12月06日

栄養素について詳しくない方でも、「ポリフェノール」という言葉はどこかで聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。


今回は、知っているようで知らないポリフェノールについてと、その効果、そして、実は沢山あるポリフェノールの種類について詳しくご紹介していきます。

ポリフェノールとは?

ポリフェノールは、赤ワイン、コーヒー、お茶などに多く含まれており、苦味や色の素となる物質です。

実はほとんど全ての植物に存在しているポリフェノール。植物が活性酸素から身を守るためにつくり出されており、特に種子や葉に多く存在しています。そんなポリフェノールを一言で言うと「抗酸化物質」となるのはこのためで、植物が厳しい自然環境を生き延び、次世代へと繋げていくために必要不可欠な存在なのです。

また、活性酸素は酸素を吸うことで発生しますが、その量が増えてしまうと細胞を酸化させ傷つけてしまい、老化の原因や免疫機能の低下に繋がってしまいます。ポリフェノールは活性酸素による酸化(サビ)を抑えて、若々しく保つ効果があります。

このように、植物が生きていくために大切な物質であるポリフェノールは、私たち人間の体にも有効で、酸化物質を取り除く作用(抗酸化作用)をします。ポリフェノールを含む抗酸化作用があるものは若返りに良い!と言われるのは、植物自身が持つ抗酸化作用というパワーによるものなのです。

ポリフェノールの種類と効果

ポリフェノールには約8000もの種類があると言われており、一言でポリフェノールと言っても成分によりそれぞれの名称は異なります。もしかしたら、成分の名前を知っていても、実はそれがポリフェノールだったということを知らずに摂り入れている食べ物もあるかもしれません。

ここからはそんなポリフェノールの種類や、それぞれの効果についてご紹介します。

疲れた目の味方「アントシアニン」

アントシアニンが一番作用すると言われているのは「目」で、視覚機能や視力回復、眼精疲労などに働きかけるとされています。

そんなアントシアニンが多く含まれている食べ物の色は主に紫色で、ブルーベリー、プルーンなどのフルーツ類、紫芋、紫キャベツ、赤しそなどの野菜に多く含まれています。リフェットセレクトでお馴染みの黒人参もアントシアニンが豊富なため紫色をしています。

ちょっと目が疲れたと感じる時や、視力低下、老眼などが気になる場合には紫色の食べ物を食べてみましょう!

【アントシアニンがおすすめな人】

  • 目が疲れやすい
  • 視力が落ちた
  • 近くのものが見えづらい
  • 老眼

【アントシアニンが含まれている食べ物】

  • 黒人参
  • ブルーベリー
  • プルーン
  • ぶどう
  • 紫芋
  • 紫キャベツ
  • 赤たまねぎ
  • 赤しそ

肝機能の味方「クルクミンの効果」

クルクミンは肝臓に作用し、肝機能の向上に効果があるとされています。

クルクミンが多く含まれていることで有名なのは「ウコン」です。二日酔いにも良いと言われるほど、ウコンが肝臓に良いというのはご存知の方も多いと思います。また、ウコンと言えばカレーに使われるような黄色をイメージするかもしれませんね。まさにその色こそがクルクミンの色味です。

【クルクミンがおすすめな人】

  • アルコールが好き
  • 飲みすぎてしまいやすい
  • 疲れやすい

【クルクミンが含まれている食べ物】

  • ウコン
  • カレー
  • 色素としてたくあんなどの漬物類

コレステロールを下げてくれる「カテキン」

カテキンが含まれている食べ物として一番有名なのは緑茶です。苦味成分として含まれており、日本での食生活を送っていれば一度は飲んだことのない方の方が少ないかもしれません。

カテキンの主な作用は、血中のコレステロールを下げて、脂肪の吸収を抑え排出を増やすことです。どこかで聞いたことがあるキャッチフレーズとなっているのは、厚生労働省がカテキンについての表示を定めているためで、公式に効果があると認定されているポリフェノールのひとつです。

そんなカテキン、お茶以外に果物や野菜にも含まれています。

【カテキンがおすすめな人】

  • コレステロールが高め
  • 脂肪が気になる
  • 体重が増えやすい

【カテキンが含まれている食べ物】

  • 緑茶(特に、二番茶、三番茶)
  • りんご
  • ぶどう
  • さくらんぼ
  • そらまめ

美肌づくりの味方「レスベラトロール」

レスベラトールの1番の魅力は美容に良いとされているところです。

ポリフェノールは肌への作用があるとされており、肌を酸化から守ってくれるので、美しい肌を保ちたい女性には嬉しいポリフェノールのひとつです。ブドウの果皮や赤ワインに多く含まれていることから、赤ワインが体や美容に良いと言われる理由となっています。

【レスベラトールがおすすめな人】

  • 肌が荒れやすい
  • しわが気になる

【レスベラトロールが含まれている食べ物】

  • ブドウの果皮
  • 赤ワイン
  • サンタベリー
  • ピーナッツの皮

毛穴を引き締め、なめらか肌へ導く「タンニン」

タンニンも美容に良いポリフェノールのひとつです。古くから動物の皮をなめして、なめらかな状態にするために用いられてきた物質で、毛穴を引き締める作用があります。

タンニンはお茶の葉や赤ワインに多く含まれており、苦味成分の素となっています。ぶどうの果皮や種子に多く含まれていることから、赤ワインの渋みの素となります。一方、同じぶどうからつくられていても、白ワインは果皮と種子を取り除いてつくられることから苦味が少なくスッキリとした味わいになりやすくなります。

【タンニンがおすすめな人】

  • 毛穴が開きやすい
  • テカリやすい

【タンニンが含まれている食べ物】

  • 赤ワイン
  • 茶葉

女性ホルモンと似た働きをする「イソフラボン」

イソフラボンも有名なポリフェノールの一つです。女性ホルモンであるエストロゲンの分泌促進の作用があるとされています。イソフラボンの代表格として日本の食卓には欠かせない食べ物が、大豆です。

大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ており、植物性エストロゲンとも呼ばれています。肌や髪、爪など美容には欠かせない部分に作用するとされており、他のポリフェノール同様イソフラボンも女性に嬉しいポリフェノールのひとつです。

イソフラボンは日本で一般的に食べられている多くの大豆製品に含まれており、そのなかでも特に多く含まれているのが大豆、豆腐、納豆などです。

【イソフラボンがおすすめな人】

  • 美肌を目指したい
  • 髪や爪をキレイに保ちたい
  • 月経周期が気になる
  • 更年期障害かもしれない

【イソフラボンが含まれている食べ物】

  • 大豆
  • 豆腐
  • 納豆
  • きなこ
  • おから
  • 油揚げ
  • 醤油
  • 味噌
  • 豆乳

循環器系や血流に良い働きをする「カカオポリフェノール」

カカオポリフェノールはチョコレートの原料であるカカオ豆に含まれる苦味や渋み成分です。血圧を下げる効果や、循環器系、血流を改善する作用などがあるとされています。

お菓子の代表であるチョコレートに多く含まれていると話題になったこともありますが、カカオの濃度が低く、糖分が多く含まれているチョコレートには注意が必要です。また、ホワイトチョコレートのようにチョコレートと呼ばれている一部のお菓子にはカカオポリフェノールが含まれていないこともあります。また、チョコレートにはカフェインも多く含まれているので、いくらポリフェノールが入っているからと言っても、食べすぎには注意が必要な食品です。

【カカオポリフェノールがおすすめな人】

  • 血圧が高い
  • 動脈硬化が気になる

※糖分の摂りすぎには注意!

【カカオポリフェノールが含まれている食べ物】

  • チョコレート
  • ココア

毛細血管を強化してくれる「ルチン」

ルチンは血液をサラサラにして血流を整えてくれる作用があります。また、ビタミンCとともに体の血管に作用し、毛細血管を強くし、血流を促します。

ルチンが含まれている食べ物の代表は蕎麦で、そのほか、トマトやアスパラガスなどの野菜、みかんやレモンなどの柑橘系のフルーツにも含まれています。血液がドロドロしているような気がする、生活習慣が気になる、出血しやすいなど幅広い血液に関するお悩みや症状に効果があると言われています。

私たち日本人の食生活にとって非常に身近な存在の蕎麦ですが、実は抗酸化作用がある食べ物としても知られています。

【ルチンがおすすめな人】

  • 動脈硬化が気になる
  • 歯ぐきから血がでやすい
  • 最近物忘れが激しくなった

【ルチンが含まれている食べ物】

  • 蕎麦
  • トマト
  • アスパラガス
  • みかん
  • レモン

ポリフェノール摂取時に気をつけたいこと

ポリフェノールの摂取上限は決められていませんが、その効果をふまえると1日の摂取量は1000mg〜1500mgに抑えることが理想と考えられています。通常の食生活では摂りすぎということは起きにくいですが、食べすぎには気をつけつつ、継続的に摂ることをおすすめします。

ただし、ポリフェノールが多く含まれているとされている赤ワイン、チョコレートなどは、アルコールや糖分などを多く含み食べすぎると逆効果になると考えられているため、注意が必要です。

まとめ

今回は様々な種類があるポリフェノールとその中でも代表的な種類と効果についてご紹介しました。

冒頭にも述べた通り、約8,000種類もあると言われるポリフェノールは、植物自身が生き延びるために必要な物質のひとつです。その植物がこれまで長年引き継いできた成分であるポリフェノールを、私たちも上手に摂って、食事を楽しみながらも、美容や健康に良い食生活を送りたいですよね。

美容と健康を考えるのであれば、1日1回は意識をして緑茶や大豆、赤ワインやチョコレートなど(食べすぎには注意)を食べて美しく健やかな毎日を送りましょう。

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