あなたの睡眠時間は十分足りていますか?日本人の睡眠時間は世界的に見ても非常に短いことが分かっています。しかも、特に東京のような都市部では睡眠時間が短い傾向が。
足りていると思っていても実は睡眠時間が不十分であったり、眠っているつもりが睡眠の質が低下している可能性も。寝ても疲れが取れない、スッキリ起きられないという方は「睡眠負債」の黄色信号かもしれませんよ?!
この記事で睡眠時間の長さが十分かどうか確認してみてください。
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日本人は睡眠時間が足りていない!?
日本人は海外の国々と比べても睡眠時間が短く、なんと経済協力開発機構(OECD)の国際比較調査によれば加盟国の中でなんとワースト1位。
その理由は「通勤時間の長さ」「長すぎる労働時間」「スマホやPCの使いすぎ」などが関係しています。一言で言えば日本人が働きすぎていることが原因です。
また、ビジネスパーソンだけではなく、リタイア世代や、学生、専業主婦にも不眠に悩む方が増えています。
日本人の平均的な睡眠時間
日本の平均的な睡眠時間は7時間40分程度です。トップの秋田県、青森県などでは8時間近く睡眠を取れているというデータがあります。
一方で睡眠時間が短いのが「埼玉県」「千葉県」「神奈川県」であり、7時間30分ほどという結果に。東京への通勤時間の長さが関係していると考えられています。
「7時間半も寝られていれば、十分眠れているのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、世界的に見れば日本は立派な「睡眠不足大国」。
あくまでデータは平均値であり、4時間しか寝られていない、5時間の日もあれば寝溜めするため9時間寝る日もある、という方が多く含まれています。さらに、平成27年国民栄養・健康調査)によれば、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人は年々増加傾向にあると報告されています。
睡眠不足が溜まると…?
「睡眠負債」という言葉がありますが、基本的に人間は寝溜めすることはできません。わずかな睡眠不足が続くことで、自覚がないままに「睡眠負債」を負ってしまうことも。
体がなんとなくスッキリしない、ココロが晴れない、体調不良が続く、という場合は、睡眠負債の影響があるかもしれません。
理想的な睡眠時間は7時間??
「1日あたり6-8時間の睡眠時間が望ましい」という話を聞いたことはありませんか?いろいろな研究から導き出された時間ですが、実際にスッキリ感を感じる睡眠時間は個人差があり、生活内容や季節、さらには年齢によっても変わってきます。
また、ある研究データによれば睡眠時間は短すぎても、長すぎても健康にリスクを及ぼすということが分かっています。米国の大規模調査では7時間が最も死亡率が低いというデータがあります。
ただ、必ずしも何時間睡眠が絶対に良いということではなく、自分が日中を快適に過ごせる睡眠時間を見つけることが大切です。
脱 浅い眠り! 睡眠の質をあげてぐっすり寝よう!
睡眠時間を確保すればいいのか、と言われるとそれだけではしっかり寝れているかはわかりません。時間はたっぷり寝たはずなのに、悪夢にうなされて寝た気がしなかった、とか、寝たはずなのに疲れが取れない、という経験がある方も少なくはないのではないでしょうか。
思い当たる節がある方は、次のような睡眠の質を高めることを意識してみるのもいいかもしれません。
寝る前のルーティーンを決める
入眠儀式とも言われますが、寝る前に必ず行う流れを決めると、それを行うだけで、体が「あぁ、これから眠るんだ」と認識しやすくなるという考え方です。
例えば、このようなルーティンが挙げられます。
- ベッドの上で瞑想を行う (目を瞑って深呼吸、でもOK)
- 寝る前に白湯やハーブティーを飲む (カフェインには要注意!)
- 軽くストレッチをする
- アロマの香りを寝室に入れる (リラックスする香りに限る)
- パジャマに着替える
- ぬるめのお風呂に入る
- 日記を書く
- 部屋を暗くする
無理に大変なことを毎日する必要はありません。無理なく日々続けられそうなことで、頭がスッキリしたりリラックス出来る方法を見つけてみてください。
睡眠の質を落とす、寝る前にNGなこと
睡眠の質を上げる上でまず注意したいのが、ブルーライト。寝る直前までスマホやPCなどの強い光を見ていると睡眠の妨げに。
寝る1-2時間前からは極力、ブルーライトを避けたり、ブルーライトカットのメガネをつけるなどしてみましょう。
私生活を見直してみる
日中の生活リズムも睡眠に深く関係しています。簡単に出来る対策としては、このようなものがあげられます。
朝ごはんをしっかり食べる
朝ごはんを同じ時間に食べる習慣をつけることで、「今朝なんだ!」と体に覚えさせたり、認識をさせることができます。
ストレスを溜めない
私生活でストレスを感じないことは難しいと思いますし、人によっては大きなストレスを抱える方もいらっしゃるかと思います。
それらのストレスを趣味や何かで発散をすることができれば、運動をしてみたり、映画やドラマをみたり、人と話したり、日記を書いてみたり。
溜め込み過ぎないようにする術を見つけるのも手かもしれませんね。
日中は日光を適度に浴びる
良質な睡眠に欠かせない、メラトニンというホルモン成分をたくさん分泌する上で必要なのは、セロトニンをたくさん分泌することであると言われています。
セロトニンは、日中に日光を浴びることで分泌が促進されるので、日中は日光に浴びると良いと言われているようです。
海外へ旅行や出張で行かれたことのある方は、時差ボケを経験された方が多いかと思いますが、時差ボケも現地の日光に当たることで治ると言われていますよね。
睡眠不足は日々のパフォーマンス低下や更なる精神的なストレスとなり、体への影響を及ぼす可能性が出てきます。
意識的に良質でかつ十分な睡眠をとり、生き生きと元気に毎日を過ごしましょう。
薬剤師
大学院卒業後、国内外の製薬会社や調剤薬局にて薬の企画開発・マーケティングからDI業務(医薬品情報業務)など、幅広く薬に関わりながら、サプリメント・ハーブやオーガニックコスメの販売業務を行う。
現在は、今までの経験を生かし、薬剤師として勤務する傍ら、正しい薬の使い方をはじめ、生活習慣や食習慣の改善を提案をする薬剤師ライターとしても活動中。