朝起きた時、鏡をみて、パンパンになった顔や、夕方になって靴が窮屈に感じ、靴下のあとなどがくっきりついてしまっている。そんなむくみの経験はありませんか?
むくみ対策に様々なグッズや方法が巷で紹介されていますね。マッサージや食事管理などで、むくみ対策を行っている人もいるかもしれません。
この記事では、意外と知られていないむくみに影響を及ぼしているものをご紹介します。なにをやってもなかなか改善しない頑固なむくみにお悩みの方の参考になれば幸いです。
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自律神経とむくみの関係とは?
自律神経という言葉を聞いたことはありますか?神経というと、血液などとは違ってみたことが無いので、実はよくイメージできないという方も多いと思います。
神経は身体全体に張り巡らされていて、様々な種類があります。身体を動かすために、情報の伝達や処理を行っているのが神経です。
神経にもさまざまな種類があります。その中で、内臓の働きなどを調整してくれるのが「自律神経」です。自律神経の中にも、さらに2つの種類があり、緊張状態の時に優位になる交感神経と、リラックスしている時に優位になる副交感神経があります。
どちらが優位だといいということではなく、どちらもその時の状況に合わせてスイッチのように切り替えする必要があります。その切り替えは、無意識に行われるのですが、その切り替えが上手にできない状態が「自律神経の乱れ」と呼ばれる身体の不調です。
自律神経が乱れると心や体に支障が出ます。例えば、自律神経は体温調節や血流、内臓機能など、見えない部分をコントロールしてくれています。私たちが寝ていても、心臓が動き続けるのは、自律神経の働きです。
一方、むくみが起きる原因は様々です。大きい要因の一つは血流の滞りがあげられます。血液が上手に循環しないことで、身体の節々に老廃物や水分がたまってしまい、足やお腹や内臓、顔がむくんでしまいます。
自律神経のバランスが崩れるとむくみやすくなる!?
自律神経のバランスが崩れて、上手く機能しなくなると、血管の収縮、拡張もしにくくなってしまいます。その結果、血流が悪くなり、むくみに繋がってしまうのです。
ホルモンバランスにも関係する、最近増えている ストレス冷えとは?
記事冒頭で、交感神経が緊張状態の時に優位に、副交感神経はリラックスしている時に優位になるとお話ししましたが、ストレスを感じている時は常に心身ともに緊張してしまいます。
そのため、寝ても寝ても、副交感神経をうまく切り替えることができず、起きても疲れているということにつながってしまいます。そのことで、さらにストレスがたまり、悪循環になってしまいます。そのため、ストレスは自律神経のバランスを乱し、血行不良に繋がる要因となってしまいます。
さらに、女性特有の月経も、自律神経と大きくかかわっています。月経周期に合わせて、女性ホルモンが分泌されるのですが、実は、ホルモンの分泌と自律神経をコントロールする脳の部位が近いといわれています。
そのため、ホルモンバランスの乱れは自律神経の乱れを招いてしまうこととなります。ホルモンバランスが乱れると、自律神経のコントロールが困難となり、冷えやのぼせの原因に繋がります。
冷えと聞くと、血行が悪いのかな? 冷たいものを食べ過ぎているのかな?とまず考えると思いますが。実際は、ストレスや女性ホルモンの分泌など、目に見えていない部分の原因も大きくかかわっています。
もちろん、身体を温めたり、冷える習慣をしないように心がけたりという意識は大切なのですが、しっかり休めているか、女性の場合であれば、月経前後で無理はしていないか、食事内容に偏りがないかという意識改革が、冷えやむくみの解決につながるということがあります。
呼吸を整えて、自律神経をセルフケア
心臓や血流の流れを、自分の力で止めろと言われても、できませんね。これらは、自分の無意識下で動く自律神経が動かしてくれているためです。ですが、唯一、自分の意識でコントロールできる自律神経がつかさどっている機能があります。それは呼吸です。
鼓動や血流を自分でコントロールできませんが、呼吸は自分の力で早くしたり遅くしたりできますね。
ですが、人は、いつも意識して呼吸をしていません。そのため、緊張していたり怒っていたりすると、自然と呼吸は浅くなり、自律神経の交感神経が優位になっています。
交感神経が優位な自律神経のバランスだと、呼吸が浅くなるということは、逆に呼吸をコントロールして浅くならないように心がけることで、自律神経のバランスの乱れを抑えられるのではという考えから、ヨガや呼吸法で自律神経をセルフケアするという方法が人気になりました。
その自律神経をセルフケアする呼吸法の中に「4-7-8呼吸法」というものがあります。ハーバード大出身の健康医学研究者アンドルー・ワイル氏が、提唱したもので、なんと発祥は20年前です。
そのころからストレス対策や自律神経を整える方法というのは研究されていたのですね。しかもこの「4-7-8呼吸法」は、安倍晋三首相も実践しているのだとか。 この記事ではその方法をご紹介します。
「4-7-8呼吸法」
- 口から完全に息を吐き切ります。
- 鼻から4秒かけて、息を吸います。
- 7秒間、息を止めます。
- 8秒間かけてゆっくりと口から息を吐き出します。
これを4回以上繰り返すと、心身ともにリラックスできるといわれています。
朝晩の習慣にして、また気分が乗らない時や、怒りがこみ上げた時、緊張・不安の時に、積極的に試してみてください。
意外と知らない背骨周りとむくみの関係
長時間のスマートフォンの使用やデスクワークなどで、背中がかたくなっていませんか?実は自律神経と背骨には深い関係があるといわれています。
なぜなら、自律神経は背骨の周りに通っているからです。そのため、背中の筋肉がかたくなり、背骨を柔軟に動かせない状態だと、自律神経のバランスが悪くなる可能性があがります。
自律神経のバランスが悪くなるとむくみに繋がってしまうので、しっかり背骨やその周りの筋肉を動かすことで、心身を健康的にしたいですね。
また、背骨周りをそったり丸めたりひねったりすることで、内臓の刺激につながります。内臓から活発になれば血流も促進されるので、そこからもむくみ解消にアプローチできます。
このように背中周りはほぐすことで、良いことばかりです。では、どうしたら背中周りがほぐれるのでしょうか。
ラジオ体操などにもある、身体を前に倒したり後ろに反らせたりする動きは、背中周りに効きそうですが、もともとかたい人はこの動きもスムーズにとることが難しいです。
また、無理にそらせることで、腰痛につながる恐れがあるので、この記事では背中がかたい人でも出来る、簡単な背骨周りほぐしをご紹介します。
背骨周りの柔軟性をあげるためのストレッチ
- あおむけで大の字になって寝ます。
- 右ひざを曲げ、左手で膝頭を持ったら、吐く息で、その膝を左側に倒していきます。ツイストする形です。
- 右の肩があがりやすいですが、右肩はしっかり地面につかせたまま、左手にある右膝をゆっくり地面に近づけていきましょう。
- 目線はゆっくり、右手をみて、呼吸を4回繰り返します。
- 吐く息ごとに、右肩を床に沈め、右膝は左側の床におろしていきます。
- 吸う息で、ゆっくり身体を戻します。
- 逆向きも行いましょう。
ツイストする動きはみぞおちあたりから行うとひねりやすいです。背骨を回転させることで、柔軟性が上がります。また、ひねりのポーズは内臓への刺激になりますので、ぜひ一度行ってみてください。
まとめ
いかがでしたか?マッサージや入浴、着圧タイツなどの目に見える方法で、むくみ対策を行うのが主流ですが、それでもむくみが改善されない場合、この記事のような自律神経のケアも取り入れてみてはどうでしょうか。
何かとストレスがたまりやすい現代ですが、ゆったりした呼吸を忘れずにしましょう。この記事を読んでいる今も、丁寧な呼吸はできていますか?
朝・晩に、深呼吸する習慣をつけ、背骨周りのストレッチも行うことで、身体の内側からむくみ対策をしていきましょう。
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