月桃
 2022年04月28日   2022年12月06日

近年、その美容健康効果の高さから、スキンケアや食品など幅広く使われている月桃。「月桃」という言葉をどこかで目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

月桃は沖縄で自生しており古くから現地で親しまれている植物ですが、近年では体に良い成分が多く含まれていることが分かり、注目を集めるとともに月桃についての研究が進められています。

長寿で有名な沖縄ですが、実はその秘密は月桃にあるのかもしれません。
月桃に含まれる成分や、嬉しい効果効能についてご紹介していきます。

ポリフェノールだけじゃない! 月桃に含まれる成分とは

乾燥させた月桃葉

沖縄では古くから消臭や殺菌、防虫など様々な用途で使用されてきた月桃には、赤ワインの約34倍のポリフェノールが含まれています。

そんな豊富なポリフェノールの中でも、月桃に含まれるフラボノイドには高い抗酸化作用が期待されます。他には、フィトケミカルとして抗酸化作用があることで知られるフェノール酸、香りが良いことで有名なラクトン、女性に嬉しい繊維などが月桃には多く含まれています。

月桃は、健康だけではなく美容にも良いと言われているので、近年ではお茶や化粧品などにも広く使われています。

月桃は忙しい現代人におすすめしたい植物

月桃は健康に良い植物として注目されていますが、さらに嬉しい効果としてリラックス、精神安定など心に関わる癒しの作用が期待できると言われています。

心を穏やかにしてくれる

ほんのりとした甘みを感じるさわやかな香りが特徴の月桃ですが、その香りには、主に気持ちを穏やかにして心を落ち着かせてくれる、いわばアロマテラピー効果も期待されています。

現在、沖縄でみられる月桃には、シマゲットウとタイリンの2種類があります。

<沖縄で見られる月桃の種類>
・シマゲットウ:沖縄原産の月桃
・タイリン:台湾北部原産の月桃を交配させた月桃

それぞれ香りが異なるので、好みの香りはどちらか、比べてみてもいいかもしれません。

ストレスを減らしてくれる

近年の研究では、月桃に含まれる成分にイライラしやすい気持ちをおさえてくれる効果があるということが明らかになっています。

特に、月桃に含まれているポリフェノール (フラボノイド)とカヴァラクトンには、ストレスを和らげ不安な気持ちを改善する作用があると言われているので、日常でストレスを感じやすい時に月桃の香りを取り入れてみると良いかもしれません。

<各成分の主な働き>
・ポリフェノール:ストレスを和らげてくれる
・カヴァラクトン:抗不安薬や鎮静薬、睡眠薬としての効果が研究されている

もちろん、健康茶として飲んで楽しみながらストレス解消を行う方法も親しまれています​​。

“ストレスを感じやすい””気分が落ち込んで疲れやすい”という方は月桃の精油を使って香りを楽しんだり、お茶としてゆっくり飲んだりして、リラックスの時間に取り入れてみるのもおすすめですよ。

動脈硬化を防いでくれる

生活習慣病(高血圧・高脂血症・糖尿病)は、年齢と共にそのリスクが上がっていきます。

食生活や生活習慣の悪化で栄養が偏って肥満傾向になり、血液がドロドロになると、動脈硬化につながります。さらに、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症などを引き起こす原因のひとつにも。

沖縄で古くから様々な効果があると親しまれてきた月桃ですが、最新の研究では、動脈硬化を防ぐ効果が期待できるようなのです。さらに、フラボノイドが抗炎症作用血管を弛緩させてくれる作用や、血圧上昇をおさえる作用などがあるとのこと。

月桃は沖縄では野草として生息している身近な植物ですが、様々な側面から動脈硬化や生活習慣病を防ぐことができるということで、健康に長寿を目指すうえで近年注目されている植物なのです。

日常生活に月桃を取り入れてみよう

ポリフェノール (イソフラボン)やその他多くの植物成分を持つ月桃。香りを楽しむだけではなく、実際に体の中に摂り入れる方法がありますよ。

月桃茶として飲む

月桃の葉をお茶として楽しむ

月桃を一番手軽に楽しむ方法としておすすめなのは、お茶で飲むこと。主に月桃の葉、実を使用してつくられるお茶は香りが良く、少しオリエンタルなスパイスを感じる味です。

月桃が持つ抗酸化作用や、リラックス効果、生活習慣病予防効果。お茶の香りや味を楽しみつつ健康と美容効果を享受することができます。

香辛料として使う

実はショウガ科の植物である月桃は香辛料としても活用することができます。ショウガは根を使うことで知られていますが、月桃は葉でも華やかな甘みとスパイスを感じることができます。

紅茶に入れてチャイ風にしてみたり、料理に入れて沖縄料理風にアレンジしてみたり(ゴーヤーチャンプルーに月桃粉末を入れると美味しいですよ)と活用方法は様々。ショウガ特有の体を温める効果も期待できるので、手足が冷えやすい方にもおすすめです。

生薬として摂り入れる

お皿に並んだ月桃の葉などの生薬

沖縄では古くから抗菌作用があるとされてきた月桃は、生薬としても活用されています。最新の研究で抗ウイルス作用があるということが分かっており、近日中に鳥インフルエンザの薬としての研究開発が始まるようです。

おそばで食べる

沖縄では月桃を練り込んだそばも親しまれています。沖縄でそばといえば、沖縄名物として知られるソーキそばが有名です。本物の蕎麦粉を使ったそばはあまり縁がないと思われがちですが、月桃を練り込んだそばは、グリーンの色づきが感じられて見た目も美しいと評判です。

また、月桃を練り込んだそばは、小麦から作られるラーメンのような味わいのソーキそばよりもヘルシーで、新しい健康食品としても注目されています。

ムーチーにして食べる

月桃の葉で包んで蒸したムーチー

沖縄では旧暦の12月8日(1月から2月頃)に、ムーチー(餅)をつくる習慣があります。色とりどりにつくられた餅を月桃の葉で包むことが特徴で、主に家族の健康長寿を祈願して作られるとされています。

月桃には殺菌や防虫、防カビの作用があることから、年中高温多湿の沖縄で、生活の知恵として月桃が実際に活用され続けていることが分かります。

まとめ

月桃の効果や効能はいかがでしたでしょうか。

世界の長寿人口が多い地域をまとめた、話題の長寿地域「ブルーゾーン」に沖縄が含まれていますが、月桃のストレス軽減作用や、動脈硬化を防ぐ効果があることなど、月桃の効果と重なる点が多く見受けられます。

温暖で穏やかな気候に加え、長い間親しまれ愛されてきた月桃も沖縄の長寿に一役買っているのかもしれませんね。

沖縄のパワーが詰まった月桃。

毎日の生活に取り入れて健康長寿を目指して試してみませんか?

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